ーそれは突然のことだった。
ボクがはてなブログのアプリで記事を書いていた時のことだ。
「はてなブログに不具合が発生した為アプリを終了します」
いきなり表示された言葉に最初何がなんだかわからなかった。
訳もわからず確認をタップするとアプリは強制的に終了した。
すぐに思ったのはさっきまでポチポチ書いていた記事の存在だ。すぐにアプリを再開させる。安否を確認したかった。無事でいてくれ。自然とそう念じながら記事一覧を見た。
ーない。
下書きに入っているかもしれない、淡い期待に縋るしかなかった。
しかし〈記事が消えた〉そのことを心の底では理解していたのかもしれない。
それでもー
やはり記事は残されていなかった。
あと一分もしないうちに完成し日の目を見たであろう記事は完全に消滅していた。
悔しくて泣いた。己の備えの不足を恥じた。アプリ製作者を恨んだ。
しかし全ては過ぎてしまったことだ。もう過去に戻ることはできない。
スターをもらえるかもしれない、そう張り切っていた記事を思いながらこの記事を書いている。
でもボクはあの記事に費やした時間が無駄だったとは思わない。皆に見られること、それよりもボクが考えを重ねて書いたーその事実がきっと大切なことだと思うから。