そんな私が、某大手チェーンTのお店で仕事してみて思ったことを書く。
あくまで私の職場の話なのでどこもかしこもそうだと言うわけじゃない。
テキパキってのは、特定の業務をミス無くスムーズに、スピーディーにこなせる状態のことだということにしておく。
受け答えとか、レジ打ちとか、カウンター裏の商品だしとか、そのあたりの捌きでまったくよどみなく動けるってことやね。
こういう状態にするのってすごく簡単なんだということがTで働いてみてわかる。
たとえ暇であろうと、その日他にこなさないと行けない仕事があろうと、それだけやらせる。
レジ打ちだったら、俺はレジ打ちをするだけのマシンだ、みたいな形にはめる。
肘をつくことも禁止、別のことを考えてぼんやりするのも禁止。私語も一切禁止。スマホも何もかも。
動いてない時間の方が苦痛だから、レジ打ちの作業やるときは生き生きする。
これをやると、猿でも3日でテキパキ動くようになる。
まずこれで調教する。
しばらくしたらコンビニでもスーパーでも棚の陳列とか、その他業務とかやらせる。
マルチタスクになっていく。
ただ、これをやると、とたんにテキパキ度が下がる。
複数のタスクが浮かんでいる状態だと、テキパキ動くことが難しくなる。
実際お客さんの立場として見ていたら、コンビニやスーパーで、店員がのろのろ動いてるのにイラつくこと多いでしょ。
店員からしたら、キリのいいところまで仕事したいのに、客に合わせて途中で作業切らないといけないんだから結構つらいよ。
マルチタスクをするようになっても基本は変わらない。
今自分が割り振られた作業だけに専念することを求められ、
余計なことをすると怒られるってことを植え付けられてるから
とにかく無駄な作業をまったくしない。
ダラダラ作業したり、私語を語ったりしなくなる。
今の御時世、何かのバイトさせられたら、そりゃ指示待ち人間になるよ。
指示したこと以外の行為をしたら罰せられるというしつけを受けるわけだから。
大学生を人間として扱ってない。こんな仕事のさせ方が許されていいんだろうか。
んで、ここで終わればまだいいんだが、さらに続きがあって
たいてい枠にはめた作業をすることしか許されていないと、
実際には不定形業務がたくさんあるため、そういうものがたくさん溜まっていく。
これらは、シフトの時間を過ぎた後、残業してこなすことになる。
業務時間中、暇な時間がいっぱいあるのだからその時間にちょっとずつでもやれば早く帰れたのに、と思うと疲労感が何倍にも膨れ上がる。
店長はそれでも客にたいするみためのテキパキさみたいなものを優先する。
決まった時間の中で作業をきっちり終わらせるという思考がそもそも存在しない。
全てはテキパキが優先する。
俺達には複数の作業を与えるとテキパキと動くことができないと決めつけ、自由を取り上げる。
そのツケも払わないでむしろこちらに払わせる。
で、そういうクソみたいな環境で仕事をさせる人を責めるでもなく、
その見た目だけテキパキの恩恵を受け取っていながら
のんきに「テキパキしてない人はどこにいったのかなー」とか。
アホかしね。