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すい星探査機 電源切れで探査中断11月15日 19時17分
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ESA=ヨーロッパ宇宙機関は、「ほうき星」とも呼ばれるすい星への着陸に世界で初めて成功した小型探査機について、太陽光を十分に受けられなかったため電源が切れたことを明らかにし、すい星での探査は当面、中断されることになりました。
ESAが2004年に打ち上げた無人のすい星探査機「ロゼッタ」は、すい星の表面で探査を行う小型探査機「フィラエ」を放ち、「フィラエ」は12日、世界で初めてとなるすい星への着陸に成功しました。
「フィラエ」は着陸後、搭載している電池でおよそ60時間稼働し、そのあとは太陽電池で電力を確保する計画でしたが、太陽光が届きにくい岩場に着陸したことから十分な太陽光を受けられず、ESAは15日、電源が切れたことを明らかにしました。
ESAなどによりますと、「フィラエ」は電源が切れる直前に、機体の角度をおよそ35度動かすことに成功し、より長い時間太陽光を受けられるようになりましたが、復旧には少なくとも2か月はかかるということです。
一方、そのほかの機器はこれまで順調に作動し、着陸直後に計画していた画像やデータの入手は、ほぼ予定どおりに進んだということで、ESAはこれまでに集めたデータの科学的な分析を進めつつ、復旧を待つことにしています。