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「早老症」のサル発見 老化を研究へ11月15日 6時30分
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実際の年齢よりも早く老化が進む病気「早老症」のニホンザルを京都大学の研究グループが初めて発見し、研究グループは、このサルからiPS細胞を作って老化のメカニズムの研究を進めることにしています。
早老症のニホンザルを発見したのは京都大学霊長類研究所の大石高生准教授らの研究グループです。
ニホンザルは通常、3歳半で思春期を迎え20歳ごろからが老化が始まりますが研究所で飼育されていたメスのニホンザルは1歳になる前からしわが目立ち、白内障の症状も出てきました。
詳しく調べたところ、脳が萎縮し、糖尿病の前段階の症状が確認されたほか、細胞のDNAを修復する能力が低下するなど、ヒトの早老症と同じような現象が見られたということです。
ヒト以外の霊長類で早老症が確認されたのは初めてだということで研究グループでは「シワコ」と名付けたこのニホンザルの細胞からiPS細胞を作り、早老症や老化そのものの研究を進めたいとしています。
大石准教授は、「サルというヒトに近い動物で細胞レベルでの研究ができれば研究を速いスピードで進めることができる。神経や筋肉などの細胞を作って老化のメカニズムを明らかにしていきたい」と話しています。