リニア・市民ネット リニアは夢の乗りものか〜リニア中央新幹線計画を問い直す
 
 
 

電磁波は、身体に影響する

 リニアは磁気の力により走行するため、乗客のいる車内の空間にも強い磁場が生じる乗り物です。報告によれば、実験線の場合床上で6000〜40000ミリガウス(表:国立環境研究所、平成17年)にもなります。

位置(すべて最大値)

強度 μT(マイクロテスラ)

mG(ミリガウス)

リニアモーターカーの磁界は、床で

600〜4,000

6000〜40,000

モータ直下の5cmで

70,000

700,000

15cmで

20,000

200,000

車内床上(モータ直上)

600

6,000

車内床上(リアクトル直上)

4,000

40,000

リニアモータ直下5cm

70,000

700,000

リニアモータ直下15cm

20,000

200,000

 高圧線など電力設備の電磁場については4ミリガウス(0.4マイクロテスラ)の居住環境で小児白血病が2倍とする報告が日本でも出されており、海外でも同様のレベルの電磁場で同様のリスクが繰り返し報告されています。
 リニアの磁場はその1万倍にもなる強さだということになります。経済産業省で検討されている磁場の規制値は、1000ミリガウスあたりを予定していて、これも非常に甘い数値ですが、リニアはこの数値さえも大幅に上回ってしまうことになると見られます。
 健康への影響の有無が議論されているレベルはこのような数ミリガウスのレベルなのであり、リニアモーターカーのように強い電磁場が健康に悪影響のあることはすでに議論の余地はありません。
 JR東海は、国際非電離放射線防護委員会のガイドラインのうちの規制値のゆるい静磁場(固定磁場)の数値を使って「基準をクリアしている」としていますが、実際のリニアモーターカーの変動磁場の数値が周波数を含め公表されていないことから、「基準に適合」が事実であるかどうかも確認できない状態です。(2010年11月に行なった質問主意書にも回答はなし)

  • 日本では、電磁波問題をマスコミが取り上げないため、電磁波問題の知られていません。

 日本では電磁波に対する政府及び業界の規制が非常に緩やかであるため、ヨーロッパに比べて非常に危険な状態にあります。

 

<上海リニアと電磁波問題>

 上海空港と都心を結ぶ上海リニアは、電磁波・騒音被害で数千人規模の大規模な市民デモが起こり、市街地手前で延伸計画がストップしたままです。

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=0123&f=column_0123_005.shtml


 リニアは磁気の力により走行するため、乗客のいる車内の空間にも強い磁場が生じています。

※審議会の資料では、「磁気シールドの設置」など磁界の低減方策を取ることにより、磁界の影響を国際的なガイドラインを下回る水準に抑制することは可能」記述されていますが、JR東海による山梨リニア実験線の実測地公表もなく、資料にも不明な部分が多々あり、電磁波への身体への影響とその安全性は全く不透明です。

 
 
   
     
 
イラストの説明