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UPDATE 1-消費増税は政治判断、延期なら引き上げ時期明示=甘利再生相

2014年 11月 14日 10:22 JST
 
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(内容を追加しました)

[東京 14日 ロイター] - 甘利明経済再生担当相は14日閣議後の会見で、消費増税の判断は消費下押し圧力となるイベントにどう対処するかという高度な政治判断だ、との認識を示した。また、仮に消費再増税を延期する場合、次の引き上げ時期を明示しないことはあり得ない、と語った。

<消費増税延期でも3党合意の枠内>

甘利経済再生相は、安倍晋三首相が来年10月からの消費増税を延期して衆院を解散するとの観測が強まっていることについて、「まだ首相は解散すると言ってない。(外遊から)帰国してGDPの数字や専門家の意見を聞き、別の経済データが出たときに経済対策をどうするか、消費税判断をどうするか、それらの判断が一緒に行われるか、信を問うというかたちで行われるかはすべて仮定の話だ」と語った。

そのうえで、「政府として大きな出来事の方針を変更する際、考えを示して信を問う、というのは野党が言ってきたことでもあり、整合性がとれないことではない」との見方を示した。

消費増税延期が自民、公明、民主の3党合意の破棄にあたるのではとの指摘には「3党合意の枠組みには経済状況を勘案する条項が入っている。その項目に従っている限り、枠内での行動だと思う」と述べた。

<アベノミクスは順調、消費増税延期ならリスク防ぐ手を打つ>

足元の経済状況については「アベノミクスの基調は想定内で順調に進んでいる。企業収益、雇用、設備投資計画は順調だが、消費の反動減からの回復がずれている」と指摘。消費増税判断との関係について「デフレ脱却という目標が難しい状況になることは避けなければいけない。1年半後に大きな消費下押し圧力となるイベントが控えている。それを延期すべきか、予定通り実施すべきかは、経済対策の必要性、規模とあいまって、高度な政治判断になる」と語った。

さらに「経済の好循環の2巡目、3巡目をまわすとか物価を上回る賃金にもっていく環境を作るとか処方箋はしっかりできる。要はそれまでの間にさらなる消費の下押し圧力になる事態をどの時点でセットするかという判断だ」とした。

 消費再増税の判断はどちらの選択をしてもリスクがあるとし、「リスクが顕在化しない手当てを打つことが大事だ。首相はそこに最大配慮されると思う」とし、消費増税延期の場合も「リスクが顕在化することの手当ては首相が打つと思う」との認識を示した。

また、消費増税を延期した場合の財政健全化目標への影響について「首相は財政再建に強い思いを持っている。仮に延期されても首相から(財政再建に)最大限努力する、という指示はなされると思う」と語った。

さらに、仮に10%への消費税引き上げを延期する場合、「(次の引き上げの)時期を明示しないで先送りすることはあり得ないと思う。首相は、日本が発行する国債の信認を失わせるということは断じてない手立てをされる」との見方を示した。

(石田仁志)

 
 
 

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