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【侍ジャパン】金子、5回3失点も毎回5K!米スカウトうならせた

2014年11月15日6時3分  スポーツ報知

 ◆日米野球第2戦 全米4―8日本代表(14日・東京ドーム)

 侍ジャパンが14安打8点の猛打でMLBオールスターを撃破。2002年以来の開幕2連勝を飾った。オリックスから国内FA宣言し、ポスティング制度によるメジャー移籍も視野に入れる金子が注目の先発。5回3失点も毎回の5三振を奪い、大リーグのスカウトをうならせた。打者では4打点の柳田(ソフトバンク)を始め菊池(広島)、松田(ソフトバンク)が、いずれも3安打の大暴れ。力で圧倒した。15日の第3戦は則本(楽天)が先発。3連勝で90年以来の勝ち越しを狙う。

 金子の“魔球”がメジャー打線も手玉に取った。2回1死一塁、空振り三振したファウラーがこう言って脱帽した。「チェンジアップが特にすごい。腕の振りが直球と同じで、見極めるのが難しかった。メジャー級だよ!」

 ポスティング制度にかけられれば、獲得に乗り出す可能性があるファレル監督(レッドソックス)も高評価した。「打者のバランスを崩せる投手。全球種でストライクが取れる。フルカウントからもストレートで勝負できる」。レンジャーズ、レッドソックスなど約10球団のスカウトが、ネット裏から熱い視線を注いだ。

 「スプリットをもっと振ってほしかったかな、と思うけど、その代わりにチェンジアップをうまく使えた」。FA宣言後、初のマウンドを振り返った沢村賞右腕だが、本来の制球力ではなかった。ボールの違いからか、抜ける直球が多くて2四球を与えた。だが、5回を3安打3失点。毎回の5三振を奪い、代表デビュー戦で勝利投手になった。4つ奪った空振り三振の決め球は、すべてチェンジアップ。この日の最速148キロの直球と、約15キロの球速差があった武器で、メジャー打線にも通用することを証明した。

 2回無死一塁からは、モーノーに中越え2ランを浴びたが「ストライクを取りにいってしまった。あそこに投げたら打たれる」と冷静に分析した。メジャーとの違いを体感したのは、打者のミートポイントだ。「パワーがある分、ポイントが近い。最後まで球を見られているな、と思いました」。スプリットが有効ではないと判断すると、打者の体を突っ込ませるチェンジアップで活路を開いた。打者の反応を見て、投球スタイルを変化させることができる。これが万能投手・金子のすごさだ。

 国内FAとポスティング制度との、史上初の併用を視野に入れる。「投げている時に考えている余裕はなかった。(投げ終えた)今もまだそんなに、考えていないです」。この登板が、進路を決める判断材料の一つになるはず。胸中は明かさなかったが、貴重な体験だったことは間違いない。(井之川 昇平)

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