朝井麻由美・フリーライター
6日前
合コン不要論。合コンのムダさについて強烈に主張したい。
まず何が不要って、その非効率性である。合コンがいかにムダが多いかは、少し考えれば分かることなのだ。
合コンの目的は何かと言うと、「今後、色恋沙汰に発展するのを期待できる相手と出会うこと」だ。ならば重要なのは、その合コンの現場のみの一話完結ではなく、せめて1クール単位で継続して接する状況が作られるべきなのだ。わざわざ合コンが終わったあとに、義務かのように、報告連絡相談をするかのごとく、「今日はお疲れ様でした」ってメールを送って、で、思ってもないのに「今度また飲みに行きましょう」って付け加えて、お互い別にそこまでのエネルギーがないから、日程調整をしているうちになんとなく流れて……というお決まりのパターンが、きっと今宵も繰り返されている。時には、うまく日程調整ができて次があることもあれど、ほとんどの場合は、たった1回の合コンの現場で、その人との関係を発展させたいくらい好意や熱意を持つことなんてないはずなのだ。あるとしたら、それはもう、朝の登校中に食パンをくわえながら曲がり角でぶつかっただけで恋に落ちたとか、図書館で同じ本を取ろうとして互いの手が触れ合ってトクン……とか、それと同じようなものである。恋に落ちるにはあまりに、安易だ。
なぜ、たった1回の合コンで、恋に落ちる要素が揃わないかを説明するには、数字の話、すなわち、コミュニケーションを取っている時間の総量の話をしたい。合コンの2時間やそこら(二次会があるとしてもトータル5時間くらい)でわかることなんてたかが知れているのだ。例えば相手側が5人いたとしたら、ひとり頭に割ける時間は一次会で24分(2時間を5で割った単純計算)。24分と言ったらもう、仕事の話や大学の話やらが終われば、血液型の話とかSかMかとかの話くらいなもの。え、何? 相手の血液型がO型だったから、恋するの? サラダを取り分けてくれたから恋するの? あーもう、安易。
何も知らない間柄であり、なおかつ、趣味や所属などの共通事項が何もない可能性が高い男女が、枝豆やカシスオレンジを飲み食いしながら、互いの経歴をさらっと紹介し合う24分間を過ごすくらいなら、何かひとつでも共通項がある人が集まるような場(同じ学校出身、同じ趣味…etc)に赴くほうが、よっぽど効率がいいと思うのだ。
以上。今後も、合コン不要論の宣教師として、布教活動に励んでいきたい。
Text Mayumi Asai
https://twitter.com/moyomoyomoyo
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