※イメージ画像:『2015年カレンダー 足立梨花』株式会社ハゴロモ

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 13日に放送されたバラエティ番組『アメトーーク!』(テレビ朝日系)に女優の足立梨花(22)が出演し、お笑い芸人のイジリー岡田(50)に私物を舐め回される被害にあった。

 この日の番組は「下ネタへたくそ芸人」というテーマ。下ネタが似合わず、下ネタを言っても引かれてしまう芸人として、博多華丸・大吉、千原ジュニア、麒麟の川島明、アンガールズの田中卓などが集められ、不得意な下ネタにまつわるトークを展開した。そんな彼らに下ネタの極意を教えようと登場したのがイジリー。カメラの前に姿を現すや、さっそく足立の楽屋に侵入し、お決まりの"楽屋芸"を披露した。

「ちょっとまって、ヤダ」「ホントやめてキャー」などと抵抗する足立を尻目に、置いてある弁当に目をつけたイジリーは素早く割り箸を手に。そのまま口元に持っていくと、舌を動かす"高速ベロベロ"で足立の使用済み箸を舐め回した。そんなイジリーを見て足立は、両腕で肩をさすりながら「キャー、ヤダヤダ! それはだめ!」と絶叫。しかし足立の声は届かず、その後もイジリーは、直接歯ブラシをくわえ、本番前に使用したというリップクリームを全力で味わった。

 もはや名人芸といえるイジリーの楽屋芸。足立の悲鳴にも似たリアクションを引き出しながら、笑いを生む芸は彼以外にできるものではないだろう。実際、番組では千原ジュニアや博多華丸が、この芸に挑戦していたが、笑いの量は比較にならなかった。決して超売れっ子芸人とはいえないイジリーだが、なぜ楽屋芸ではこれほどまでの輝きを見せるのだろうか。

「イジリーさんといえば、乃木坂46の深夜バラエティ『NOGIBINGO!』(日本テレビ系)のMCを務めるなど、アイドルたちとの相性の良さには定評があります。基本的には下ネタキャラを活かした芸風で、悲鳴を受けながら笑いをとるという格好ですが、イヤラシく映らないため、スタッフも安心して見ることができます。その要因はやはり経験値でしょう。イジリーさんの高速ベロベロは1990年代に放送されていた伝説の深夜バラエティ『ギルガメッシュないと』(テレビ東京系)の人気コーナー"ギルガメ治療院"で披露してから、20年以上もやり続けているギャグですからね。女性タレントとの距離感をしっかりと把握しているからこそ、アイドル相手にもうまく立ち回れるのだと思います。また、それだけの歴史がありますから、数々の女性タレントが楽屋芸の被害にあっています。足立さんは、本気で嫌がっていたようですが、心の底では人気タレントへの第一歩として、ありがたく受け止めているかも(笑)。イジリーさんの楽屋芸は若手タレントにとって芸能界の洗礼のようなものなんです」(芸能ライター)

 イジリーの楽屋芸を受け、頭を抱えながら「イヤー!」と声を上げる足立の様子は、ネット上でも評判で、「本気で嫌がる姿が可愛い」といったコメントが寄せられている。足立にとっては、はからずも好感度を上げた格好となった。一方のイジリーは自らの好感度などお構いなし。体を張った芸で笑いのためにベロを動かし続けた。

「もともとイジリーさんは『欽ちゃん劇団』に憧れて芸能界に入っています。欽ちゃんといえば『下ネタ禁止』でも有名ですから、イジリーさんも元は下ネタが苦手な芸人だったのでしょう。よく本人も『イジリーなんて芸名、イヤに決まってるだろ!』と話していますが、素顔は生真面目で普段は決して下ネタなど口にしないタイプで有名です。あくまでも彼の楽屋芸は"芸"というわけです。彼のそうした性格は業界内でも知られていますから、女性タレントサイドも受け入れるのでしょう。イジリーさんとすれば、自分の芸のターゲットとなったタレントが注目を集めるのは嬉しいと思います。今回も、足立さんのリアクションが『可愛い』と話題になって本望なのでは。そうした気持ちで芸をしているため、彼の下ネタは多くの人にギャグとしてウケるのでしょう」(お笑い関係者)

 訓練を積んだことであれほどの速さになったという高速ベロベロ。ダチョウ倶楽部の『どうぞどうぞ』や『熱湯風呂』のように伝統芸ともいえるほどに浸透したイジリーの楽屋芸は、地道な努力によって成立している。だからこそ、あれだけの完成度を誇るのだろう。次は誰の楽屋を訪問するのか楽しみだ。
(文=峯尾)
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)