欧州宇宙機関(ESA)は14日、彗星すいせい探査機「ロゼッタ」の小型機が、着陸の際に2回バウンドした影響で、くぼ地の縁に着地した可能性があると発表した。

 太陽電池パネルに、充電に必要な日光が十分に当たっておらず、ESAは「調査を続けていく上で支障が出る恐れがある」と説明している。

 ESAによると、小型機は当初、平らな場所への着陸を狙っていたが、バウンドした後、約1キロ・メートル離れた大きなくぼ地の縁に着地した模様だ。小型機が撮影した画像によると、小型機の近くには岩の壁が迫っている。また、3本ある脚のうち、1本は宙に浮いているとみられる。

 小型機は日本時間の12日夕、ロゼッタから切り離された際、約2日半分の電力が充電されていた。追加の充電ができないと、日本時間の15日中にも調査に必要な電力が足りなくなるという。小型機は彗星の表面をドリルで掘り、地中の物質を調べることなどを計画している。