2014-11-15 テレビをよく見るって書いたら、NHKとガラポンからメール来た
この前、「テレビを見ない人がいるなんてびっくり!」と書いたら、テレビ関係のメールがたくさん来ました。
特にNHKからは立て続けに 3本も来てびっくり。テレビ番組の製作担当 2名と、ラジオ番組の担当者 1名。それぞれ別の部署なので偶然だと思いますけど。
依頼内容は「ネットしか見ない人にも、テレビを見て貰いたいのでご意見を」という、いわゆる“ブレインピック”目的の面談希望と、あとは、番組にでることに関心ありますか的なものでした。
すべてに「忙しいので無理です」ってお返事したら、
・ひとりからは特に返事無し
・もうひとりからは「わかりました。次の機会にはぜひ!」というメール
・三人目からは、「そこを何とか! いつでも、どこでも行きますから!」みたいな再メール
が来たので、3人目の方にだけ会いました。ちきりん行きつけのファミレスまで来てもらってね。
で、いろいろお話したのですが、先方は、「ネットしか見ない(=テレビを見ない)若者に見てもらえる番組作り」に関心があるのだけど、
私に言えるのは、前にも書いたように「コンテンツで若者に媚びる必要はないから、フォーマットを若者に合わせてほしい」ってことだけでした。
ブロガーをテレビで特集したり、ネットで話題のコトをテレビで取り上げたり、そんなことしてもしゃーないだろうと(私は)思っていて、それよりは、
すべての番組を(放映後、一定期間たってからでいいので)、5分から 15分単位に切り刻んで youtube に流すとか、せっかく多チャンネル持ってるんだからひとつくらいはニュース専門チャンネルにするとか、→ 過去エントリ:NHKの番組編成をちきりんが考えたら!?
あと、特定の本をとりあげるソーシャルブックリーディングに加え、特定のテレビ番組を見ながら皆で話し合う、Social TV watching with CHIKIRIN もおもしろそうなんだけど、
でもそのためには、特定の番組を「1ヶ月後に再放送する」とか決めてくれないとできないんだよね。
今日、たまたま見た番組が、「これについて、ネットでみんなで話し合いたい!」と思うような番組であったとしても、「再放送は未定」とか、「今週末、緊急再放送が決まりました!」という今の形では、関連イベントを開くのは難しい。
など、いろいろお話ししておきました。(でも別に、だからといって何も起こらないと思いますけど)
★★★
で、NHK以外から届いたテレビ関係メールのひとつが、ガラポン株式会社の代表取締役、保田歩社長からのメール。内容は、「テレビ好きなら、ぜひガラポンTVを使ってみてください!」
ガラポンTVって知ってます? これ、
・テレビの地上波番組を
・全チャンネル
・24時間
・2週間分(HDを追加接続すればもっと長い期間でも)
・ワンセグデータで
・自動的に録画しておいてくれる機器&そのシステム
なんです。
↓
最初に 3万円ちょっと必要だけど維持費は不要なので、スマホ通信料 4ヶ月分のコストで、ずっと使えます。
「事前の録画予約をしなくても、テレビ番組を 24時間、自動的に録画する機能」は、パナソニックやソニーの最新&高級録画機にも付いてますが、それらで録画できるのは全チャンネルではなく数チャンネル、かつ、値段が 15万円から 20万円近いんだよね。
これ↑とかコレ↓
なぜガラポンTV だと全チャンネル録画できるかというと、それはガラポンの場合、録画するのがワンセグデータだからです。
ご存じのようにワンセグって、元々ガラケーで見るための番組データだから、データ量がすごい小さい。だから録画は簡単だけど、見る時はパソコン画面でさえ粗々な映像で、とてもテレビ画面サイズで見られる映像ではありません。
一方のテレビメーカーが作ってる録画機は、ハイビジョンだのフルハイビジョンだのと、フルスペックの番組データを録画するので、映画でもスポーツでもキレイに残せます。(画質と録画時間の組み合わせを自分で選べます)
というわけで、ここからは「なんのためにテレビを見るのか」に依るのですが、
スポーツや映画など、テレビ番組を純粋なエンタメとして楽しみたいなら、やっぱり「大型テレビ+テレビ用の録画機」がベストでしょう。そういう人なら、事前に番組情報を調べ、予約手続きをすることも面倒じゃないんだろうし。
一方、私みたいに「エンターテイメントのためではなく、情報摂取のためにテレビをチェックする」人にとっては、映像が粗々とか、どーでもいいわけです。
たいていの場合、ガラポンTV で録画した番組を、PCのバックグラウンドで再生し、音声だけ聞きながら、ブログ書いたりツイッターしてるし、池上彰さんの解説なんて、音声だけでもすんごいわかりやすいので、映像は「この地図をご覧ください」って言われた時だけ見れば十分です。
マツコデラックスさんのトークも、音声だけでも十分におもしろい。だってもう映像は(声を聞いてれば)頭に浮かぶんだもん。
なので、作業しながら聞いてて、「ここは映像が見たい」って時だけ画面を見る、みたいな使い方をしています。こういう「テレビを観る」のではなく「テレビをチェックする」ユーザーにとっては、映像の質なんでどーでもいいんだよね。
そんなことより、録画予約の作業が不要で、話題になった番組を後から見られることのほうが非常に便利です。
たとえば、先日のフィギュアスケートの GP 中国大会。あれを録画していなかった人でも、後から羽生選手のケガや、その後の対応が話題になったことを知り、いったい現場で何が起こったのか、生放送されてた映像を見たいと思う人はいるでしょ。
そういう時、普通は youtube で検索するのだけど、それだと二選手の衝突画面は見つけられても、その後の解説者のコメントや、現場がどういう雰囲気だったかまでは、情報が得られません。
ところがガラポン TV なら、事故が起こったと知った後や、羽生選手の判断が話題になったことを知ってから、この番組を見ることができ、かつ、保存することができるんです。
しかも youtube とは違い、「切り取られた一部分だけ」じゃなく、すべての場面を連続して見られるので、解説者のコメントが衝突直後から、羽生選手の演技の後にかけて、どう(大きく!)変わっていったかも全部そのまま追える。
これはスゴイ便利。
あの番組を事前に録画予約するのは、相当にスケートに(もしくは羽生君に)興味がある人だけでしょ。「スケートに興味はないけど、選手がケガしたときの対応については興味がある」って人は録画予約なんかしない。事前に事故が起こるとは予測できないわけだから。
同じように、政治家やタレントの失言とか、なにか問題が起こって(圧力がかかって?)再放送されなくなったニュースとかも、話題になった後から( 2週間以内なら、ですけど)「あっ、それ、あたし興味あるかも」って感じで視聴できる。
これは便利なシステムです。ガラポンTV を使い始めてから、誰かがツイッターで「おもしろかった!」とか「アレはないだろ!?」などと呟いた番組(既に放送済み)を見てみることも増えました。「どのテレビ番組を見るかという情報を、SNSから得ることが増えた」ってことね。
★★★
ただし、マンションやケーブルテレビの環境によってはガラポンTV が使えない場合もあるみたいだし、保存された番組を( PCではなく)スマホやタブレットで見るには、ダウンロードや変換という一手間が必要だったりもするので、自分に合う商品かどうかは、ガラポンサイトにてご確認ください。
ちなみに私の場合、使い始める前は、録画した番組をスマホやタブレットで見たら便利かなと思ってたけど、結局そういう端末では全く見る気になれず、もっぱらPCで見てます。
これ、なんでかわかります?
スマホやタブレットって未だにシングルタスクでしょ。一つのことやってる時に、裏で別のプログラムが走らない。これだとスマホでテレビを見てる間は、テレビしか見られない。テレビ見ながらツイッターしたり、テレビ見ながらゲームしたりができないんです。
ところがテレビ番組って、ものすごく「密度の低い情報データ」なんだよね。
なので、「じーっとテレビを見てる」みたいなことは、もう(昭和一桁生まれじゃあるまいし)できません。だってテレビ番組って、短くても 30分だったりするわけだから。
けど PCなら、(さっきも書いたように)見逃した番組をバックグラウンドで流しておいて(もしくは画面隅に小さく写しておいて)、仕事したりツイッターしたりゲームしたり、なんでも可能。
そんで、興味のある部分だけテレビを見ればいい。
それと、私は 311(東日本大震災) の日に遠方に出てたため、現地のホテルのロビーで一夜を明かし、帰宅するのに 24時間かかってしまうという経験をしました。だから地震発生当日、テレビがどういう報道をしてたのか、全く見てないんだよね。 → (当日の私の経験についてはこちら)
今になってみれば、あのときだってガラポンTV があったら、後から全部の報道を追えたんだなって思うと、ちょっと残念(自宅エリアの停電はなかったし)。
こういう災害報道など含め、「原理的に予約録画できないテレビ番組」って実はたくさんあるんで、「いつでも 2週間分、振り返ってテレビ番組が見られる」ってのは、けっこういいなと思った次第です。
そんじゃーね!