理研:小保方さんは一研究員に 再生研を再編
毎日新聞 2014年11月14日 19時02分(最終更新 11月14日 23時48分)
◇竹市センター長は退任、特別顧問に就任
理化学研究所は14日、STAP細胞の論文不正問題の舞台となった発生・再生科学総合研究センター(神戸市)を21日付で「多細胞システム形成研究センター」に再編し、論文の筆頭著者の小保方晴子・研究ユニットリーダー(31)を理研本部のSTAP細胞検証実験チームの研究員とすると発表した。実質的な降格となる。
竹市雅俊センター長は退任して特別顧問に就き、発生再生科学分野での研究開発の助言に当たる。新センター長は来年3月ごろまでに決める予定で、それまで柳田敏雄・理研生命システム研究センター長が職務を代行する。
STAP細胞の有無を調べる再現実験は、理研本部が今年4月から実施し、これとは別に小保方氏が7月から11月末までの期限付きで取り組んできた。再編に伴い、理研本部の研究不正再発防止改革推進本部にチームを正式に設置し、小保方氏は一研究員として移る。12月以降はデータの整理を担当する。
「解体的出直し」などを柱とした今年8月発表のアクションプラン(行動計画)に基づき、研究室数は40から20に半減する。小保方研究室など9を廃止し、11は理研内の別センターに移る。高橋政代プロジェクトリーダーらによるiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った目の難病の臨床研究は、再編後も新センターで進める。職員は439人から329人に減るが、雇用は全員守ったという。
英語名は、発生生物学センターを意味する「センター・フォー・ディベロップメンタル・バイオロジー(CDB)」のまま変更しない。
野依良治理事長は「発生再生科学分野の研究開発をより強力に推進する」とするコメントを発表した。【斎藤広子】