除染廃棄物、1年間試験輸送 環境省が方針
東京電力福島第1原発事故で発生した除染廃棄物の中間貯蔵施設をめぐり、環境省は12日、本格的な輸送開始の前に試験輸送を行い、福島県内の43市町村から各1000立方メートルの廃棄物を1年間かけて搬入する方針を明らかにした。
環境省が同日、福島市内に関係市町村を集めて発足した連絡調整会議で説明した。年内に搬入ルートを含めた実施計画を策定した上で試験輸送を始める。
効率的な輸送のため大型車を利用し、大型車が入れない仮置き場からは「積み込み場」に一度集約して運び出すとしていた基本方針を修正する方針も示した。積み込み場の確保が難しいためで、道路を拡幅して既存の仮置き場を活用する可能性などを探る。
小中学校、幼稚園などで保管している放射能汚染土などは搬入対象から除外されているが、「健康や生活環境に影響を及ぼす可能性のあるものは対応が必要だ」と搬入を検討していることを明らかにした。
計画では来年1月に搬入を始め、最大2200万立方メートルを貯蔵する。計画通りの搬入開始を困難視する声が上がっていることに対しては「厳しい状況だが、1月搬入を断念していない」と強調した。
2014年11月13日木曜日