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 12日午後(日本時間13日未明)に、史上初の彗星(すいせい)への着陸に成功した欧州宇宙機関(ESA)の無人探査機ロゼッタが投入した小型着陸機フィラエは、着地する際、いったん地表で跳ね返り、2度目の着地で安定した可能性が高まっている。機体の状態によっては、今後の探査に影響するおそれがある。

 ESAによると、着陸機フィラエが観測目的のチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の核に着陸した際、表面に杭を打ち込んで機体を固定する装置が作動しなかった。核は幅4キロほどで重力が弱いため、機体はいったん表面で跳ね返り、再び落下して着地したらしい。

 フィラエは今後、表面の高解像度映像の撮影や成分などの観測を重ね、データをロゼッタ経由で地球に送る。ESAはさっそく、降下するフィラエが着地3キロ手前で撮影した彗星の核の写真を公開した。