強制連行碑継続設置:不許可取り消し求め群馬県を提訴
毎日新聞 2014年11月13日 12時01分(最終更新 11月13日 12時11分)
群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」にある韓国・朝鮮人の強制連行犠牲者追悼碑の継続設置を県が不許可とした問題で、碑を管理する市民団体「追悼碑を守る会」は13日、県を相手取り、不許可処分の取り消しを求める訴訟を前橋地裁に起こした。
追悼碑は2004年4月に同会の前身団体が県の許可を得て建立。「(強制連行で)多大の損害と苦痛を与えた事実を記憶にとどめ、過ちを繰り返さない」などと刻まれている。
今年1月に設置許可期限が切れ、同会が更新を申請。しかし県は、過去に碑の前で開かれた集会で参加者が日本政府に批判的な発言をしたとして、「政治的行事を行わない」との設置許可条件に抵触したことを理由に7月に不許可とした。
提訴後、守る会の共同代表で弁護団長の角田義一・元参院副議長は記者会見で「不当な処分に強い怒りを持って訴えを提起した。表現の自由に絡む重要な裁判なので全国的に支援網を広げて勝訴したい」と話した。
大沢正明知事は「訴状の内容が分からないのでコメントできない」との談話を出した。【角田直哉】