大久保忠夫、編集委員・中村俊介
2014年11月13日10時50分
福岡県春日市の須玖(すぐ)タカウタ遺跡で、国内最古となる青銅器の土製鋳型や、珍しい有柄式銅剣の石製鋳型が見つかった。同市教委が12日、発表した。弥生時代中期前半(紀元前2世紀)のもので、青銅器の国産化を始めた紀元前から、「魏志倭人伝」の奴国があったとされる福岡平野が、一貫して生産拠点だったことを裏付けた。
鋳型は破片となって竪穴式住居跡内から出土。土製は23点で剣や戈(か)、矛を造ったとみられ、1センチ四方から縦7センチ横12センチのものまであった。
石製は6点。剣の鋳型は、朝鮮半島の系譜を引く弥生の銅剣としては、柄を本体と一体に鋳造した国内初の出土で、長さ13・2センチ幅2・7センチ。刃をつけた本体の手元に近い部分から柄にかけてが残っていた。矛や銅鐸(どうたく)用もあった。
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