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ひたすら原発礼賛…米映画「パンドラの約束」の危険な中身

「この映画の論調は『COの問題は深刻だ。大気汚染を我慢するか、それともクリーンな原発を選ぶか』という二者択一に支配されています。ドキュメンタリーだから仕方ありませんが、自分たちに都合のいい数字や現象だけを羅列。フランスの廃棄物は1室分未満というが、どれくらいの大きさの部屋なのかも分かりません。原発推進派が苦し紛れに作った映画という印象を受けます」

 ロシアの核弾頭を米国が輸入して発電に利用しているという話も出てくる。これまで解体した核弾頭は1600発に達するという。ビル・ゲイツも投資している未来型の原発「進行波炉」は一度起動すると60年以上動き続ける画期的な原発として紹介されている。

「核弾頭の再利用は事実でしょうが、『原発がないとロシアの核兵器が減らない。だから平和にならない』と言わんばかりのロジックにはアキれてしまいます。『ビル・ゲイツ氏も投資している』と説明するのは有名人を使って原発の安全性をアピールしてきた東電のやり方と同じ。この映画は原発の一面しか捉えていない点で、決して科学的なドキュメンタリーではない。原発が環境にどんな変化をもたらし、われわれの生活にどれほどの悪影響を与えるのかを考えながら見なければなりません」(森達也氏)

 4月19日から渋谷「シネマライズ」で上映。苦し紛れの原発推進派を笑い飛ばしてみますか。

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