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【箱根駅伝】創価大「仮想5区」箱根より急勾配で山対策

2014年11月13日6時0分  スポーツ報知
  • 仮想5区の難コースを駆け上がる創価大の選手たち

    仮想5区の難コースを駆け上がる創価大の選手たち

 第91回箱根駅伝(来年1月2、3日)に初出場する創価大が、本番の5区よりタフな“仮想コース”で、本格的に「山対策」を始めたことが12日、分かった。静岡・御殿場市出身の君塚正道コーチ(35)が故郷に近い静岡・小山町―山梨・山中湖村間に10キロの練習コースを設定。最重要区間の山上りの5区には、富士山の麓で生まれ育ったセルナルド祐慈(2年)が最有力候補に名乗りを上げた。

 創価大の君塚コーチが地の利を生かして設定した“仮想5区”は、標高465メートルの小山町からスタート。神奈川・山北町を経由し、7キロ上り続ける。最高点の三国峠は標高1155メートルで、その差690メートル。平均勾配は9・9%、最高勾配は18%。残り3キロは標高990メートルの山中湖村のゴールまで駆け下りる。仮想6区はその逆となる。

 静岡、神奈川、山梨の3県を通る練習コースは実際の5区(23・2キロ)に比べて距離は半分以下だが、勾配はずっときつい。9日には上りに7選手が、下りに6選手が初めてトライ。上りでは予選会(10月18日)の20キロでチーム3位(1時間1分7秒)だったセルナルドが力走した。

 フィリピン人の父と日本人の母を持ち、富士山を仰ぎ見る静岡・富士宮市で生まれ育ったセルナルドは「この練習コースで上りに適したフォームを身につけたい。5区はあこがれ。区間10~15位で走りたい」と謙虚に話した。久保田満ヘッドコーチ(33)は「ここでしっかり走れるようになれば本番の勾配は楽に感じるはず。上りと下りの走りの切り替えが大事」と話す。東京・八王子市の合宿所から練習コースまで高速道路を使えば1時間で行けるため、今後も定期的に通う予定だ。

 シード権制度が採用された1957年の33回大会以降、初出場の21校中でシード権を獲得したチームは58年大会の順大だけ。赤と青のストライプのタスキをかけて箱根デビューする創価大は、史上2校目の快挙を狙っている。(竹内 達朗)

 ◆セルナルド祐慈(せるなるど・ゆうじ)1995年3月2日、静岡・富士宮市生まれ。19歳。大富士中1年から陸上を始める。富士宮西高3年時に全国高校総体3000メートル障害物で13位。13年に創価大経営学部に入学。家族は父・ジョセフさん(49)、やす江さん(48)と妹、弟3人。172センチ、58キロ。

 ◆箱根駅伝5区コース 小田原中継所の標高は10メートルで“山道”が始まる5キロの箱根湯本は標高93メートル。約18・5キロの最高点は874メートルで、その間の平均勾配は5・8%。最高勾配は16キロ付近の13%。ゴールの芦ノ湖の標高は724メートル。残り5キロの下りの走りも大きなポイントになる。再計測が行われ、距離表示は23・4キロから23・2キロに改められたが、バイパスを通るため、実質は約20メートルの延長。

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