嘉幡久敬
2014年11月12日20時43分
防衛省は12日、弾道ミサイルの発射を宇宙から探知する「早期警戒衛星」に必要な技術である赤外線センサーを開発し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2019年度に打ち上げ予定の人工衛星に搭載する計画を明らかにした。熱を発する物体を宇宙からどれだけ精度よく探知できるかの実証試験をするという。
都内で開いた技術シンポジウムで、防衛省技術研究本部の幹部が説明した。昼夜を問わず高温の物体を探知できる赤外線センサーは早期警戒衛星に欠かせない技術。日本は自前の早期警戒衛星を持たず、北朝鮮のミサイル発射などでは米軍の情報に頼っている。
開発するのは、2種類の波長の赤外線を同時に観測できる独自のセンサー。得られた画像を合成することで、山火事や火山などの熱とミサイルの熱を見分けられるようにするのが目標という。防災や災害対策などに役立てるJAXAの「先進光学衛星」に搭載する。
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