サンゴ密漁:中国が取り締まり強化 福建省、緊急通知

毎日新聞 2014年11月12日 17時09分

 【ネピドー隅俊之】東京都の小笠原諸島周辺などでサンゴ密漁を行う中国漁船の拠点の一つとされる中国・福建省の海洋漁業庁は11日、省内に所属する漁船の装備や漁業許可証などの大規模検査を行うとする緊急通知を出した。通知は密漁問題に直接触れていないが、北京で10日に開かれた日中首脳会談で安倍晋三首相が習近平国家主席に「前向きな対応」を要請しており、中国側も取り締まりを強化したとみられる。

 福建省の海洋漁業庁によると、検査は12月10日まで。これに先立ち、漁業取り締まり部門の責任者が6日、同省連江県の港を訪れて漁船検査を実施したという。この責任者は、「敏感な時期に外交とかかわる漁船事件が起きることを厳重に防ぐ」と述べたという。サンゴ密漁が日本で問題になっていることを念頭に置いた発言とみられる。

最新写真特集