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土砂災害の被災地で独自のサイレン11月12日 12時53分
広島市の土砂災害で大きな被害を受けた安佐南区の町内会の1つが、台風や大雨の際、住民の早めの避難につなげるため、行政が設けているものとは別に独自にサイレンを設置し、避難の呼びかけなどを始めることにしました。
サイレンを設置するのは、広島市の土砂災害で10人が犠牲になった、安佐南区八木4丁目の八木ヶ丘町内会です。この地区には行政による防災用のサイレンが設置されてなく、町内会では8月の土砂災害の後も、台風や大雨のときに町内会の役員が住宅を1軒1軒回ったり、電話をかけたりして避難を呼びかけてきました。しかし、町内にはお年寄りが多く避難に時間がかかるため、早めに避難を呼びかける必要があるとして、サイレンを設置することにしました。
サイレンは消防などと連携しながら住民の避難の呼びかけに使う予定で、大雨警報が出される前などにも作動させることを目指し、専門家の意見を聞いて具体的な基準などを検討しています。
サイレンの音は1キロメートル離れた場所まで聞こえるということで、町内会で防災を担当している、山根健治さんは「われわれの町内会だけでなく近隣の皆さんにも安全に避難してほしい。来月には、試験的に鳴らしてみて、どこまで聞こえるか検証し、今後の参考にしたい」と話していました。