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GDP3.8%以下なら消費増税は「問題外」=本田内閣官房参与

2014年 11月 12日 13:40 JST
 
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[東京 12日 ロイター] - 本田悦朗内閣官房参与は12日午前、都内で開かれた自民党議員の会合で講演し、7─9月期国内総生産(GDP)が年率3.8%以下なら消費税再増税は問題外だと述べた。

また講演終了後記者団に対し、消費増税延期決断を機に国民に信を問うことは大義として十分に成り立つと話した。

本田氏は講演で、来年10月に消費税率を10%に引き上げることは「極めて危険」とし、あらためて2017年4月まで先送りするよう主張した。消費税再増税によって実質賃金がさらに低下し消費の落ち込みやインフレ予想形成が失敗する可能性があるとし、1年半延期すれば、それまでに日銀が掲げる2%程度のインフレ目標が実現し、実質賃金がほぼプラスを確保できるとの見通しを示した。

安倍首相は消費税再増税の是非を判断するうえで、7─9月期のGDPを重視する意向を示しているが、本田氏は同期の実質GDPが年率でプラス3.8%以下になれば、今年4月の消費増税による駆け込み需要とその反動を均した1─6月期に比べてマイナス成長になると指摘。「そうなれば、次の消費増税は問題外だ」と語った。

民間調査機関の予測では、17日の公表される同期の実質GDP1次速報は年率プラス2%程度にとどまるとみられている。

また、本田氏は消費増税後の景気回復がもたつく中、「次回の増税の有無にかかわらず、経済対策は必要」と主張。公共事業は効果がないとし、「大規模なものではなく、2─2.5兆円規模で、ターゲットを絞った低所得者に対する所得補てんが必要な対策だ」と語った。そのうえで、日銀が実施した追加金融緩和、所得補てん型の景気対策、消費税再増税の延期で「アベノミクスは生き返る」と述べた。

日銀が10月31日に実施した追加金融緩和は「消費税再増税をやりやすくするために打ったのではない」とし、今年4月の消費税再増税による経済へのマイナス効果を克服するための手段との見方を示した。

安倍首相が消費税再増税の見送りを決断し、年内の衆院解散・総選挙に踏み切るとの観測が広がっていることについては「わからない」としたが、仮に首相が増税延期を決断する場合は「消費税は国民生活に大きな影響を与える。この機会に国民に信を問うことは、大義名分として十分に成り立つ」と語った。

(伊藤純夫 編集:田中志保)

 
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*統計に基づく世論調査ではありません。

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