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文化がわかれば英語もわかる!サンクスギビング・デーに関する英語表現まとめ
アメリカの大きな祝日の一つに、11月末のサンクスギビング・デーがあります。アメリカではサンクスギビング・デーが11月の第4木曜と決まっているので、多くの企業や組織がそれに合わせて木~日曜日まで4連休となり、家族や親戚で集まって一緒にお祝いします。
ただ、アメリカ人にとっては国民的祝日でも、日本人にとっては知らないことの多い休日であるのも事実。私自身、アメリカに来るまでは「感謝祭は七面鳥を食べる」くらいの知識しかありませんでした。
でも、アメリカ人と会話をする時には、英語だけでなくアメリカの歴史や文化的背景なども知っていないと、会話の内容がつかみとれないことがたくさんあります。そこでサンクスギビングの基礎を理解しつつ、英語の語彙力と会話力をアップできるようなヒントをまとめてみました!
サンクスギビングの基礎知識と英語表現まとめ
Q. アメリカとカナダはサンクスギビングの日が違うって本当?
A. 本当です。
アメリカのサンクスギビングの起こりは1621年。現在のマサチューセッツ州であるプリマス植民地で、最初の収穫祝いが3日間続いたのが始まりと言われています。その後、第16代リンカーン大統領が、11月の最終木曜日を正式にサンクスギビングの日とすると宣言しました。
一方、カナダで最初にサンクスギビングが祝われたのは、アメリカよりも前の1578年。カナダでは、毎年10月の第二月曜日に祝われています。
<サンクスギビングの歴史にまつわる主な語彙>
- national holiday:国民の祝日
- the New World:新大陸
- settler:開拓者
- colony:植民地
- colonist:入植者
- feast:ご馳走
Q. サンクスギビングに大統領が七面鳥に恩赦を与えるって本当?
A. 本当です。
サンクスギビングの「恩赦(おんしゃ)」とは七面鳥を屠殺される運命から逃がすものです。ホワイトハウスによると、初めて七面鳥に「恩赦」を与えたのは、第16代リンカーン大統領。1963年には、第35代ケネディ大統領が全米七面鳥協会(National Turkey Federation)から贈られた七面鳥を元の農場に返します。第37代ニクソン大統領政権の頃から、だんだん大統領は七面鳥の贈呈式の後、七面鳥を農場に返すようになっていきました。
公式に七面鳥に「恩赦」を与えたのは、第41代ジョージ・W・ブッシュ大統領と言われています。「恩赦」の伝統はそれ以降続いていて、オバマ大統領も毎年恩赦を与えています。
昨年は「どちらの七面鳥に恩赦を与えるか」キャンペーンも実施されており、SNS も駆使した「恩赦」となりました。
<七面鳥の恩赦にまつわる主な語彙>
- pardon:恩赦
- gobble:七面鳥の鳴声
- gobbler:雄の七面鳥
- retirement:引退
Q. サンクスギビング・デーは本当に七面鳥の丸焼きを食べるの?
A. 食べます。
全米七面鳥協会によると、「サンクスギビングに七面鳥を食べる」と回答したアメリカ人は、実に国民全体の88%。この日に年間消費量の約1/5(推定4600万羽)の七面鳥が消費されるそうです。
サンクスギビング料理の内容は地域によって少しずつ異なりますが、七面鳥、七面鳥の詰め物、七面鳥の出汁で作るグレービーソース、クランベリーソース、マッシュポテト、パンプキン・パイなどが定番です。
<サンクスギビング料理にまつわる主な語彙>
- roast:あぶり焼きにする
- gravy sauce:七面鳥の出汁で作るソース
- stuffing:七面鳥の詰め物
- serve:(食事などを)出す
- tender:(肉が)やわらかい
<サンクスギビング料理に関する会話例>
- “I’m stuffed.”
「おなかいっぱいです」 - “Do you have more turkey left?”
「まだ七面鳥の肉余っていますか?」 - “I still have some room for pie.”
「パイは別腹です」
Q. サンクスギビング・デーで「パレード」と言えば?
A. 「Macy’s」のパレードが有名。
サンクスギビング・デーには、各地でパレードが行われます。最も有名なのは、「Macy’s:メイシーズ。ニューヨークに本部がある大手デパート」がニューヨークで主催する『Macy’s Thanksgiving Day Parade』。1924年に第1回目が開催され、現在では見物人350万人以上、テレビ中継の視聴者数5000万人以上を誇る巨大イベントと化しています。
“Macys-parade-1979” by Jon Harder – User JonHarder. Licensed under CC BY 2.5 via Wikimedia Commons.
ちなみに、第1回目のパレードの映像は映画『三十四丁目の奇蹟(Miracle on 34th Street)』(1947)に使われているので、ぜひチェックしてみてください!
<サンクスギビングのパレードにまつわる主な語彙>
- Macy:大手デパート
- spectator:見物人
- float:艦隊
- celebrity:有名人
<サンクスギビングのパレードに関する会話例>
- “Do you know what channel will air the parade?”
「パレードがどの放送局で放映されるか知っていますか?」 - “Are you planning to go see the parade?”
「パレードは見に行く予定ですか?」 - “I wish I could come to see the parade with you.”
「私も一緒にパレードを観に行きたかったです」 - “How did you like the parade?” “It was spectacular!”
「パレードはどうでした?」「(華々しくて)すごかったです!」
Q. サンクスギビング・デーの翌日のブラック・フライデーとは?
A. 年に一度の大セールの日。
ブラック・フライデーは、サンクスギビング・デーの翌日に行われる大セールの日。ホリデー・シーズンのギフト探しなどが本格化するタイミングでもあり、2011年には約2億2600万人の人が、およそ520億ドルも費やしたそう。一人当たりの消費額は平均400ドルに上ると言われています。
ブラック・フライデーという名前の通り、もともとは金曜日の午前に商戦がスタートしていましたが、激化する競争にともなって開店時間がどんどん前倒しになり、近年ではサンクスギビング・デーにセールを開始するところも増加。
サンクスギビング・デー明けの月曜日はサイバー・マンデーと呼ばれ、オンライン・ショッピングの大セールも年々盛り上がっています。
<ブラック・フライデーにまつわる主な語彙>
- best deal:お買い得品
- doorbuster:超目玉商品
- Cyber Monday:サイバー・マンデー
<ブラック・フライデーに関する会話例>
- “I think I will skip Black Friday this year.”
「今年はブラック・フライデーは行かない予定です」 - “How was your Black Friday?” “I had to wait in line for three hours, but got a great deal on this.”
「ブラック・フライデーはどうでした?」「3時間並びましたが、おかげでお値打ち価格でこれが買えました」
まとめ
これらのことをちょっと知っているだけでも、アメリカ人のジョークや、テレビドラマ、映画の内容などがずいぶん理解しやすくなるはず。
ぜひサンクスギビング・デーに限らず、いろいろな文化の背景知識を身につけて、英語のより深い理解を目指しましょう!
Have A Happy Thanksgiving Day!
〈参考〉
・Thanksgiving – Facts, Origin, Pictures & Videos – History.com
・Thanksgiving: Fact or Fiction – Thanksgiving – HISTORY.com
・Thanksgiving Infographic
・The Gobble: Help Choose the 2013 National Thanksgiving Turkey | The White House
・The Definitive History of the Presidential Turkey Pardon | The White House
WRITERこの記事を書いた人
- WRITTEN BYRiho
大学卒業と同時に渡米。1年間の留学を経て帰国するかと思いきや現地で結婚・就職し、そのままずっと住んでます。人生、何があるかわかりません。