高速化・高密度化がもたらす弊害とは?無線LAN利用の最適解

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高速化・高密度化がもたらす弊害とは?無線LAN利用の最適解

2014/11/10

 スマートフォンやタブレット、モバイルPCは社内で増加の一途。オフィスでの利用端末から有線LANインターフェースが無くなるケースも増えており、かつては有線LANの“添え物”的位置づけだった無線LANが業務現場の主役になってきた。それに伴い「切れる」「遅い」「つながらない」との苦情も増え、アクセスポイント(以下、AP)を増やしても解決するどころかさらに問題が拡大することも。IEEE 802.11ac対応機器が続々登場している今こそ、無線LAN端末の高密度利用環境を整備する好機。今回は高密度利用環境でのユーザの「不満」をカギに、最新無線LANがどう課題を解決するかを紹介していこう。

無線LAN

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1-1無線LAN AP以外にコントローラが必要なワケは?

 モバイルノートPCとスマートフォン、タブレットと、利用端末は1人3台と言われる時代になり、しかもプリンタや複合機、ネットワークカメラやストレージまで無線LANを利用するようになってきた。IEEE802.11acの登場でギガビットWi-Fi環境が理論的には実現し、すでにRJ45のイーサネットポートが搭載されていないノートPCも登場している。これからのオフィスネットワークは無線LAN前提で設計されるのが当たり前になるだろう。

■端末高密度化で懸念されるトラブル増加

 しかし問題は、無線LAN環境で「切れる」「遅い」「つながらない」事象が頻発するようになってきたことだ。これは無線LAN端末の数とAPの数がともに増加してきたことと、オフィス内での端末移動が当然のワークスタイルになりつつあることに関連している。利用端末が少ない時代にはさほど重視されてこなかった、きめ細かい管理と制御がこれからは必須になる。それには、複数APの集中管理機能を備えた無線LANコントローラ、またはその機能を代替できるタイプのAPが必要だ。

■AP配置“5つ”の方法とコントローラ配置

 APとコントローラの構成は、図1に見るようにおよそ5つの類型に整理できよう。

図1 無線LAN構成の5類型
図1 無線LAN構成の5類型
資料提供:シスコシステムズ

■小規模構成に向く自律型AP、コントローラ機能内蔵AP

 小規模構成またはスモールスタートに有利なのは、図1の下段左端・自律型APの複数配置のみによる構成だ。自律型APにはトラフィック処理はもちろん電波の監視や制御、セキュリティなど数台規模の運用に最低限必要な管理・制御機能が全部揃えられており、必要になり次第APを追加できる。ただし導入時、およびAP位置の変更やAP追加の際には個別に設定を行う必要があり、将来のAP増加で運用管理負荷が高くなる可能性がある。
 またAP自体がコントローラ機能を持ち、1台を集中管理用のコントローラとして機能させる製品もある(図2)。まず1台で設定を行えば、追加されるAPが自動的に設定をコピーして適切に自動設定してくれる。管理可能なAP台数は5〜6台程度だが、中小〜中堅規模のオフィスや遠隔拠点での利用には好適だ。

図2 コントローラ機能をもつAPを利用した構成イメージ
図2 コントローラ機能をもつAPを利用した構成イメージ
拠点毎の仮想コントローラ
ウィザードによる簡単設定(完全日本語化)
コントローラ型APにアップグレードが可能
複数の仮想コントローラはAirWaveで統合管理
資料提供:アルバネットワークス

■AP増設が見込まれるなら無線LANコントローラによる集中管理

 中〜大規模構成では無線LANコントローラ導入が前提だ。管理・制御機能はコントローラが担当し、APはその管理下で随時適切に設定を自動変更しながら運用する。コントローラは各APからの信号により電波状況や利用状況をすべて把握するので、過負荷APの負荷分散を他のAPで行ったり、AP間の電波干渉が起きていれば電波強度調整(ビームフォーミングも含めて)を行ったりすることで、ネットワーク内にどんな変化があっても全体のスループットを維持するようにAPをリアルタイムに自動設定することができる。コントローラ同士の連携が可能なので、構成の拡張も自在だ。
 APを10台以上展開するような環境がみこせるようなら、コントローラが必須となろう。図1の下段右端が典型例だ。ベンダによってはコントローラに有線スイッチを一体化した製品があるが、別途有線スイッチに接続するコントローラも多い。
 センター拠点で遠隔拠点の集中管理を行うイメージは図1では下段の右から2番目にあたる。この類型は図3のようなイメージで考えるとよりわかりやすいだろう。

図3 センター拠点のコントローラで各拠点のコントローラやAPを集中管理するイメージ
図3 センター拠点のコントローラで各拠点のコントローラやAPを集中管理するイメージ
大規模展開へ対応する拡張性
複数コントローラ構成における集中管理構成
トラフィックは、トンネルモードによるセンター集中化、ブリッジモードによる分散型が可能
資料提供:アルバネットワークス

 なお、図1下段左から2目のように、データセンタでコントローラをホスティングすれば、拠点数が多い場合にも対応が容易になる。また図1上段のような管理機能をクラウドで提供するサービスもある。これから続々拠点が増えるようなケースではコスト低減が望めるだろう。

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