沢伸也、丸山ひかり、風間直樹
2014年11月12日05時37分
入居者の大半が「拘束介護」されていた東京都北区の高齢者用の「シニアマンション」で、居住者の要介護度認定で北区が調査に入る際に、一時的に拘束を外す運用になっていたことがわかった。拘束が行政に知られないようにするためだったとみられる。東京都は11日、このマンションに立ち入るなどの本格調査に入った。
介護保険サービスの利用者は、自治体の要介護度認定を受ける必要がある。そのために原則的に半年から1年に1回、自治体の調査があり、自治体職員やその委託調査員が自宅を訪れる。訪問前に本人や家族、ヘルパーに連絡がある。
「シニアマンション」では原則、そこにヘルパーを派遣している訪問介護事業所の責任者に認定調査の事前連絡が北区から入るようになっていた。内部資料などによると、北区からの連絡が責任者に伝わると「認定調査チェックカード」が作成される。それに基づいて調査前に拘束が確実に解除されたかどうかを確認していた。少なくとも6年前からこうした運用になっていたという。
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朝日新聞社会部
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