人類初の彗星着陸へ 探査機「ロゼッタ」、12日に着陸機投下
ITmedia ニュース 11月11日(火)17時36分配信
欧州宇宙機関(ESA)の彗星探査機「ロゼッタ」(Rosetta)は日本時間の11月12日午後5時半ごろ、着陸機「フィラエ」(Philae)をチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に向かって投下する。成功すれば人類史上初の彗星着陸となる。
【画像】ロゼッタが撮影したチュリモフ・ゲラシメンコ彗星
ロゼッタは2004年3月に打ち上げられ、途中で電力を節約する「深宇宙ハイバネーション」に入り、今年1月に2年7カ月ぶりに再起動。総距離60億キロという旅を経て8月に同彗星に到着した。
ロゼッタは周回しながら同彗星の観測を続け、いよいよ着陸機・フィラエの投下に挑む。着陸ポイントは公募によって「アギルキア」(Agilkia)と名付けられた。
ロゼッタは日本時間の12日午後5時35分ごろ、彗星の中心部から22.5キロの位置からフィラエを投下し、フィラエは7時間かけて軟着陸する予定。ロゼッタからの通信が地球に届くまで28分20秒かかるため、吉報が届くのは13日午前1時ごろになる見込みだ。
ロゼッタは「ロゼッタ・ストーン」、フィラエは「フィラエ・オベリスク」が見つかったナイル川の中州「フィラエ」にちなんでおり、それぞれ古代エジプトの神聖文字(ヒエログリフ)解読のカギとなった。着陸点に名付けられたアギルキアはフィラエの近くにある島で、アスワンダムの建設に伴い、イシスの神殿などを含む古代エジプトの建築物がフィラエから移築された場所として知られる。
最終更新:11月11日(火)17時36分
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