国立社会保障・人口問題研究所は11日、年金や医療、介護など社会保障の給付が2012年度は108兆5568億円になったと発表した。前の年度から1%増え、過去最高を更新した。高齢者の増加で給付が膨らみ続けており、給付の抑制が急務だ。
社会保障給付費は、社会保障にかかる費用のうち、税金や保険料でまかなった分を示し、自己負担は除く。国民1人当たりに直すと85万円で前年より1.2%増えた。年金が5割、医療が3割、介護などが2割を占める。
社会保障のために国などが集めた費用は127兆555億円と9.9%増えた。株高と円安で年金積立金の運用収益が大幅に増え、資産収入が15兆9968億円と4.4倍に増えたため。厚生年金保険料など社会保険料も61兆4156億円と2.2%増えた。
国立社会保障・人口問題研究所、社会保障