記事詳細
【ビジネス解読】
韓国シンクタンク「4年後に主力産業の大半が中国に追いつかれる」の衝撃…再び競争力をつけた日本に脱帽、学ぼうとする姿勢も
実際、韓国の主力企業は業績不振にあえいでいる。サムスン電子の7~9月期の連結営業利益は、スマホの失速が響き、4兆600億ウォン(約4200億円)と過去最高だった前年同期に比べて約6割減った。前年実績を下回るのは4四半期連続だ。現代自と起亜自の同期の営業利益も約18%それぞれ減少した。国内景気低迷や輸出の減少が響いている。
朝鮮日報電子版によると、KIETは分析した9つの主力産業のうち、8業種では韓国の最大のライバル国・地域がこれまでに日本、欧州、台湾でなく、中国に変わると予想。18年までに通信機器(スマートフォンなど)、液晶パネル、石油化学、造船の4業種で韓国は中国に追いつかれるか追いつかれるとした。一般機械、半導体は中国との競争が激化しそうで、韓国が唯一確固たる競争力を維持できるのき自動車のみとしている。
20年前の日本と重なる姿…
現在の韓国企業の置かれた立場は、1990年代後半から2000年代前半にかけての日本企業の姿に似ていなくもない。日本企業は半導体や液晶パネルをお家芸にしていたが、投資抑制する隙に、後から果敢に攻め込んできたサムスン電子など韓国勢に市場シェアの多くを明け渡す結果となった。半導体、液晶パネルを手掛ける日本企業は再編、淘汰(とうた)を余儀なくされ、市場での存在感は薄れていった。日本企業を上回ることを目標にしてきた韓国企業にとっては、溜飲を下げる思いだっただろう。