6代目レガシィ、そのAWDセダンは「雪国のクラウン」になるや?  とエントリを上げるほど、興味津々だった6代目レガシィセダンのハンドルを握る機会あり。

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ファーストタッチの印象は、いい意味でクセのないセダンというものでありました。

パワートレイン由来のノイズや振動が抑えられているのは、車格を考えると当然でしょうし、エンジンルームの周囲に吸音的な処理がされていることからすると納得のレベル。

しかし、それ以上に印象的だったのは、そして公式には変更がアナウンスされていないのは駆動系のフィーリング。

そもそも、通称ACT-4という、電子制御トランスファーによるFWDを基本としたAWDでありますので、すっきりした感触なのではあります。実際、VTD式を採用するWRXファミリーのようなリアタイヤで押し出しながら、フロントタイヤで引っ張るといったようなスポーツAWDぽいフィーリングでないのは仕組みからして当然。

しかし、ACT-4として見ても、四駆感が薄いのであります。いや、駆動方式の特徴を消してあるといいますか。フロントで駆動している感触も、リアにトルクが伝わっている感触も薄いのでありまして。

その意味では、どのタイヤでも駆動している=AWDらしいフィーリングなのでしょう……。

若干、禅問答のようにいえば、四輪で駆動しているようでもあり、駆動輪が主張しない味付けでもあり。

その意味で、FWDから乗り換えても、RWDから乗り換えても、「AWDのクセがあるねー」とは思うことはなさそう、と感じたのでありました。つまり、FWDセダンからのステップアップ的な乗り換えでも、RWDからの乗り換えでも違和感はないだろう、と感じたのでした。



ところで、インテリアの印象でザンネンだったのは、6代目レガシィのシフトパネルが超クール?!というエントリで触れた北米仕様のレガシィに与えられたシフト周りの造形が国内では異なっていた点。

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なんでも北米仕様のコンソールは左ハンドル専用で、しかも現地のサプライヤーから入れているため国内に用意はなく、もちろん右ハンドルにも対応していないのだそうで。

かつてクラウン・ユーザーだった経験も踏まえると、このシフトまわりの造形は、クラウンの伝統にも親しい感じで、かなりスムースに乗り換えをアシストしそうな印象もあったのですが……。

ちなみに、国内仕様がレザーシフトブーツのATセレクターになっているのは左右ハンドルに対応しやすいから、という理由だそうで。

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なるほど、北米仕様はアメリカで作っていますが、日本仕様を生産する群馬製作所では輸出仕様も作るので、左右ハンドルへ対応することも設計・生産から折り込む必要あり。そこまで考え及びませんでした(汗)


精進します。