オバマ民主党大敗の意外な理由 景気回復で有権者の恐怖薄れ… (1/2ページ)

2014.11.11


オバマ米大統領(ロイター)【拡大】

 米中間選挙では上院、下院ともに共和党が多数派となった。オバマ大統領の不人気が大きな敗因とも解説されている。米国経済は回復しているはずなのに、民主党はなぜ支持を失ったのだろうか。

 オバマ氏は熱狂的な支持を受けて大統領になったが、その後支持率は低下傾向だ。1期目の中間選挙でも敗北し、2期目の大統領選はかろうじて勝ったが、その後も支持率の低下は防げなかった。

 もっとも、歴代大統領も2期目の支持率が低下する傾向にあり、オバマ氏も例外ではなかっただけだともいえる。今回の中間選挙でも大統領が候補者の応援演説に呼ばれないことが多かったが、それはブッシュ前大統領の時も同じだった。

 選挙戦で共和党が、イスラム過激派組織「イスラム国」やエボラ出血熱への対応などで、オバマ政権を批判したことが、支持率低下に若干拍車をかけたといえるだろう。

 それにしても、景気回復の中で、民主党がこれほどの敗北をしたのはなぜだろうか。パズルのようであるが、筆者は「景気が良くなったので民主党が負けた」という仮説を持っている。

 民主党の支持基盤は、労働組合、マイノリティーなどである。2008年の大統領選は、リーマン・ショック直後の大混乱期だった。黒人初の大統領候補であるオバマ氏を押し上げる熱気は、経済的な打撃を大きく受けると思われる民主党の支持者層をさらにオバマ支持へ駆り立てた。

 

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