１９７０年代から日本の音楽シーンをリードし続けてきたシンガー・ソングライター、吉田拓郎。６月１８日、１４曲のセルフカバー曲と今年に入ってから制作された新曲「アゲイン（未完）」を収録したファン待望のニューアルバム『ＡＧＡＩＮ』をリリース。

　６月３０日からは約２年ぶりとなる首都圏ライブ「吉田拓郎　ＬＩＶＥ　２０１４」を行った。全５公演で、ファイナルとなる７月２２日の東京国際フォーラム・ホールＡでの公演には首都圏のみならず、全国からファンが駆けつけ、会場は満員になった。

　序盤から、「人生を語らず」「今日までそして明日から」「落陽」と、往年のヒット曲を連発し、お客さんは総立ち。キーボードの武部聡志をはじめ、トップレベルのミュージシャンたちによる演奏で、拓郎も力強い歌声を響かせていく。

　アルバム『ＡＧＡＩＮ』に収録されている楽曲がセットリストの軸にはなっていたが、「襟裳岬」「夏休み」、ハーモニカを吹きながらの「シンシア」などファンが聴きたかった曲もふんだんに聴かせてくれた。本編最後の曲は「僕達はそうやって生きてきた」。“大切なことはこれからなんだ”と歌うこの曲の歌詞とメッセージも、いろんな経験をしてきた拓郎の歌声に乗ることで、よりリアルに感じることができる。