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» 2014年11月11日 15時15分 UPDATE

「Xperia Z3」ロードテスト 第2回:Z2/Z1との外観の違いは? 片手でもいける?――「Xperia Z3」に触れて感じたこと

Xperia Z3の気になるポイントをさまざまな角度からレビューしていくロードテストを開始。第2回では、Xperia Z2/Z1との外観の違いや、持ちやすさ、実際に触って感じたことをお伝えしたい。

[田中聡,ITmedia]
photophoto 「Xperia Z3 SO-01G」

軽くて小さくなったXperia Z3

 Xperia Z1→Xperia Z2とZシリーズを使ってきた身としては、「Xperia Z3 SO-01G」を使い始めたときの率直な感想は、「軽くて小さくなったなぁ」というものだった。もちろん、5.2型のディスプレイを搭載して幅が72ミリもあるXperia Z3は、スマホとしては十分大きい部類に入るのだが、幅はZ1が74ミリ、Z2が73ミリだったことを考えると、Z3は「小型化を果たした」と言っても過言ではない。

 Xperia Z2とは1ミリ差だが、この1ミリが使用感に大きな影響を与えるのだ。筆者の場合、Xperia Z1を片手で持っても親指が届かず、Z2では親指がギリギリ届くか届かないかくらいだったが、Z3では親指が余裕を持って画面の端まで届く。文字入力も、キーボードを左右に寄せれば片手で打つのは余裕だ。もちろん、ホーム画面上でフリックしてページ切り替え、ブラウザやTwitterのスクロールなども片手で問題なく行える。ただ、持ち手を変えずに画面上端に触れて通知バーを下ろすのは少々しんどい。画面の中央に触れて下へスワイプしても、通知バーが降りてくるなどの工夫が欲しいところだ。

photophoto Xperia Z3は、指を伸ばせば何とか端まで届く
photophoto Twitterアプリ「twicca」の更新ボタンも何とか片手で押せる(写真=左)。POBox Plusのキーボードを寄せれば、片手での入力も容易だ(写真=右)
photophoto Xperia Z1は、頑張っても端まで指が届かない
photophoto Xperia Z2は、何とか端まで届くが、指がプルプル震えてしまう

 一方、Xperia Z2と同じ5.2型をキープしながら幅が小さくなっているので、ベゼルもより細くなり、スマートな印象を与えている。

 幅1ミリ減よりもインパクトが大きかったのが、軽量化だ。Xperia Z1では約171グラム、Z2では約163グラムだったのが、Z3では約152グラムにまで軽くなっている。筆者がこの1年、Xperia Z1、Z2と使い続けてきたからかもしれないが、「これが本当にXperiaのフラッグシップモデルなのか?」と逆に物足りなくなってしまうほど軽いと感じた。

photophoto いずれも左がXperia Z3、右がXperia Z1
photophoto いずれも左がXperia Z3、右がXperia Z2
photophoto 上がXperia Z3、下がXperia Z1(写真=左)。上がXperia Z3、下がXperia Z2(写真=右)

側面はメタルフレーム+強化樹脂に

 デザイン全体はXperia Zシリーズでおなじみの「オムニバランスデザイン」を継承している。側面のフレームはXperia Z1から引き続きアルミの削り出しを用いているが、フレームのエッジをカットしていたZ1やZ2と異なり、Z3ではフレームの側面に丸みを持たせている。また、Z2ではフレームの金属と樹脂を一体成型した「インサートモールディング」を採用したが、Z3では4隅を除くフレーム全体を金属としている。その4隅には、Z3独自の手法として強化樹脂を取り入れている。この部分は丸くなっていて手になじむほか、端末の強度確保にも貢献している。

photophoto 丸みがかった金属フレームを用いている(写真=左)。4隅に強化樹脂を装備(写真=右)

 側面に金属製で丸型の電源キーとボリュームキーを配置しているのは従来どおり。端末を握ると、ちょうどこれらのキーが指に当たってうっとうしいという声をよく聞くが、個人的にはそれほど気にならない。むしろ指をほとんど動かさずに電源キーを押せるのでありがたい。

 また、この電源キーの代わりに重宝しているのが、ディスプレイを2回タップするとバックライトが点灯する「タップして起動」の設定。Xperia Z2にも搭載されている機能で、Z3でもおおむね正確に反応してくれる。

docomo Xiロゴの悩ましさ

 ドコモ版のXperia Z3 SO-01Gでは、ロゴの位置も変更された。ドコモのXperiaといえば、これまでディスプレイ上部に「docomo Xi」のロゴがあるものがほとんどだったが、Xperia Z3ではこれが「SONY」ロゴに変更された。その代わりdocomo Xiロゴは背面中央に移り、これまで背面中央にあった「XPERIA」ロゴは背面下部に追いやられてしまった。個人的にはXPERIAロゴは従来どおり背面中央に、docomo Xiロゴは背面下部でいい気がするのだが……。

photophoto 表にSONYロゴ、裏にdocomo Xiロゴがある

ガラスとフレームの間に隙間が?

 背面にガラスを用いたフラットで美しいデザインはXperia Z3でも健在。Z2の約8.2ミリから約7.3ミリへと1ミリ近く薄くなりながら、iPhone 6のようにカメラモジュールが出っ張っていないのも評価が高い。ソニーモバイルによると、カメラモジュールを新規で開発したことで、薄型化に成功したという。

 一方で少々残念に感じたのが、背面のガラスパネルと金属フレームの間にわずかな隙間があること。非常に細かい部分ではあるが、筆者所有のXperia Z3には、背面上部と右下に隙間が確認できた。発表会などでほかのXperia Z3を確認したときは、隙間の全くないモデルもあったので、個体差によるものなのだろう。さすがに防水・防じんには影響はないと思うが、このあたりはもう少し厳重に検査してほしいとも思う。これからXperia Z3を購入する予定の人は、購入時にこの“隙間”の有無もしっかりチェックした方がいいだろう。

photophotophoto 背面上部と右下に、わずかな隙間が……(写真=左、中)。左側には隙間がないので(写真=右)、ガラスパネルがやや斜めに貼られてしまったのではないだろうか? いや気のせいと言われれば、それまでなんですが(写真=右)

ディスプレイ面まで白いのはあり? なし?

 筆者は、これまでのXperia Z/Z1/Z2では「パープル」を選んできたが、Xperia Z3では「ホワイト」を選んだ。その理由は……そのそもZ3ではパープルが用意されていないのと、ディスプレイ面にもホワイト色にしている外観に新鮮さを感じたからだ。これまで、ほんとどのXperiaでホワイトモデルでもディスプレイ面にはブラックを採用してきた(Xperia NX SO-02Dのホワイトはディスプレイ下部も白いが)。

 ディスプレイ面を黒くした理由については、以前、ソニーモバイルにインタビューしたときに「テレビのように、ブラックアウトした画面1枚を楽しんでほしいから」だと聞いたことがある。それだけに、今回の全面ホワイトは意外だった。実際に使ってみると、やはりまだなじめない。同じくディスプレイ面が白いiPhone 6のシルバーを同時に使っていることもあり、Xperiaらしからぬ印象を抱いてしまう。今回はなぜパープルを外してしまったのだろうか? このあたりのカラーに対する考えは、今後のインタビューで明かしていく予定だ。

photo iPhone 6と並べてみた。白のXperiaも面白いのだが、Xperiaらしさが失われた気がしないでもない

Xperia Z3は滑りやすいので落下に注意

 Xperia Z3を使い続けて気付いたのが、「異様に滑りやすい」ということ。平面に置いていれば問題ないのだが、ちょっと傾いたところに置くと、スルスルっと滑って落ちてしまうことがあった。なぜだろう……とあらためて表面を見たら、Xperia Z3の背面にはフレームの溝がなく、平らな場所に置くと、ガラスが密着する。だから滑りやすくなる。

 手に持ったときも、ガラスの部分が直接手に触れるので、Z1やZ2よりも滑りやすく感じる。メタルボディでさらさらした質感のiPhone 6ほどではないが、やや注意がいる。

 Xperia Z1では背面のガラスの周りに溝ができており、これが置いたときに滑り止めの効果を生んでいる。Xperia Z2も同様に、側面の樹脂がやや突起しているので溝ができあがっており、平らな場所に置けばガラス面がほとんど触れず、手にしたときにも樹脂が滑り止めになってくれる。Xperia Z3の凹凸の少ないデザインが美しいが、それゆえに落下リスクが増しているので注意したい。気になる人は、ケースを装着するなどして対策しておきたい。

photophoto Xperia Z3は背面に溝がなくフラットで、ガラス面が直接触れるので、ツルツル滑りやすい(写真=左)。Xperia Z2は側面の樹脂の部分から滑り止めの効果を得られる(写真=右)

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