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熊本市長選で候補者が演説会バックれだってよ

どうも新田です。L型人材らしく、本日もローカルなネタをお届けしてまいります。ネット選挙でメシを食っている者としては沖縄の知事選だけでなく、熊本市長選にも関心がありまして諸々ヲチしておりますが、陣営関係者(面識なし)のFacebook投稿にきな臭い話が書いてありまして興味をそそられた次第です。熊本市長選にはこちらの読売の記事の通り、3候補が出馬しているわけですが。
熊本市長選告示、新人3人が立候補
熊本市長選は2日告示され、新人3人が立候補した。
 2012年4月の政令市移行後、初の市長選で、投開票は16日。
 ▽立候補者は次の通り。
大西一史 46 無新 (元)県議〈自〉
下川寛  54 無新 (元)市議
石原靖也 60 無新 (元)石油会社会長
(届け出順、〈 〉囲みは推薦政党。(元)は前職を含む)
2014年11月02日 18時51分 Copyright c The Yomiuri Shimbun
現地から入ってきた情勢情報によると、本命の大西氏が前評判通りにリードし、圧勝ムードだったところ、告示1週間前から石原氏が猛追する展開となり、自民党の情勢調査でも反映されてる模様です。それで前述のFacebook投稿の話というのは、この程、地元商工会の若手の方が中心になって企画し、中立の立場で企画した「合同個人演説会」に、大西・下川陣営が欠席して石原陣営のみの出席という、どこぞの都知事選の直前の「公開討論会」をハゲと殿がブッチして、出席したのは宇都宮けんぴょんだけ、というデジャブ感満載の展開になっております。あぁ、そういえばその時点で家入さんが出るのは決まってなかったし、まさか担ぎ出す展開になるとは思わなかったですね(遠い目)。

写真も入手したのでどうぞ。3人分の座席で1人だけ演説しているというイッセー尾形状態が、また哀愁を誘います。
141109熊本1
ちなみに「合同個人演説会」と「公開討論会」は表面的にはやることは一緒で一般的には混同されがちなんですが、合同個人演説会は各陣営が主催し、公開討論会はJCとかの第三者主催です。選挙期間中に入ってしまうと、公選法により、公開討論会は法定外の演説会にカウントされてしまうので開催できない。そうなると選挙期間中に合同個人演説会を開いてほしいと思っても、ショバ代も陣営が持ち出す上に、かのニクソンがケネディに討論会のPR合戦で敗れたよろしく、論破されるリスクを取って演説会を一緒に開くインセンティブなんかあるわけないですよね(問題点や解決策の提言については、「構想日本」のサイトをご参照)。テレビ局が都知事選とかでスタジオに主要候補者だけを集めて討論させてそれを放映する「公開討論」はなぜか法的に許されているんですが、善意の第三者の有権者が候補者を集めて世代的、エリア的にある程度、具体的にターゲッティングした論点をぶつけてみたいと思っても現状では困難なんですよね。ここらが日本の選挙戦で直接対決でのガチンコ論戦が実現しづらい制度的な要因でもあります。

それで現地に取材してみると、今回の合同演説会を企画して陣営に参加を呼び掛けていた実行委員会の皆さんは、その辺の面倒な手続きを選管に聞いた上で、3陣営全てから「出席OK」の回答を得ていたんですね。で、実際、10月24日には3陣営の代表者が集まって事前説明会も開催していたらしいんです。

※こちらも入手。実行委からの合同・個人演説会の依頼書
141109熊本2
選挙素人の善意の有権者が頑張って丁寧に段取りを踏んでいたわけですが、いざ選挙が始まったら2陣営は“てのひら返し”というのはどうなんでしょうか。都知事選のように全国区の選挙で同じことをやったら炎上必至ですがね。まぁ、マジメな話、候補者3人が揃っていれば、選挙期間中に実質的な政策論議を含む「演説会」として意義があったはずだと思うんですが、結局は選挙戦術ありきで有権者は置き去りにされたってことなんでしょうか。小生はこの選挙に対しては中立ですけど、陣営の担当者が打ち合わせまで出ていて本番はバックれるなんて、あんま聞いたことないなぁ。「肥後の議論割れ」の“名折れ”じゃないですか。

ちなみに、前述の関係者投稿によりますと、地元のマスコミもこういうことを取りあげないらしいんですよ。要は選挙期間中に特定陣営のネガ情報になるが故の「自主規制」なんですが、結局、こういう感じでネットメディアに、それも東京の選挙ヲチャにネタを拾われてしまって地元マスコミもまた有権者を“置き去り”にした格好といいますか。

だからといって、ネット万能論にも「マスゴミ陰謀論」にも与しませんし、アズマンや常見のアニキから何かとこき下ろされるネット選挙ではございますが、その解禁により有権者の情報発信が緩くなったことで、またこういう事実が可視化されることが物事を良くすることにつながればいいんですがね(ネット選挙が突きつける既存メディアの報道の問題点については東洋経済オンラインの拙稿をご参照ください)。

ではでは。

新田 哲史
Q branch
ソーシャルアナリスト/企業広報アドバイザー

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