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アルマ望遠鏡、人間の視力で2,000相当の史上最高解像度を達成
〜惑星形成の現場の画像が世界で初めて撮影される
(2014/11/7 12:56)
チリ共和国に設置され、日本の国立天文台を含む欧米アジアの国際共同プロジェクトとして運用されているアルマ望遠鏡がこのたび、惑星形成の現場を撮影するという偉業を達成した。
アルマ望遠鏡は、複数のパラボナアンテナを結合させて1つの望遠鏡とする電波干渉計。アンテナを間隔を離せば離すほど、その解像度は向上する。しかし、同望遠鏡が利用するミリ波・サブミリ波では、遠くに設置したアンテナで捉えた信号同士を組み合わせて画像にすることが難しく、これまでアンテナ展開範囲は1.5kmに限られていた。
今回合同研究グループは、その展開範囲を10倍の15kmにまで広げることに成功した。その解像度は史上最高の0.035秒角で、人間の視力に換算すると2,000になる。この視力だと、東京にある野球ボールの大きさを大阪から見分けられる。
また、この試験観測によって、約450光年彼方にある若い星「おうし座HL」で、星の回りに同心円状の塵の円盤が幾重にも並んでいる様子が鮮明に映し出された。こうした場所は、密度の高いガスや塵に覆われているので、可視光や赤外線では中を見通せないが、ミリ波・サブミリ波は物質に吸収されないため、このような画像を撮影できた。
おうし座HLは100万歳に満たない若い星(地球は約45億歳)だが、それを取り囲む円盤の中には少なくとも3本のはっきりとした間隔があり、ここには円盤の物質をかき集めながら大きな惑星が成長しつつあると考えられる。100万歳程度の若い恒星の周りですでに大きな惑星が形成されつつあるというのは、これまでの理論では想定されておらず、今回のプログラムサイエンティストを務めるキャサリン・ヴラハキス氏は「今回の1枚の画像が今後の惑星形成の研究に大きな革命をもたらすでしょう」と述べている。
今回、YouTubeで動画も公開されており、450光年彼方にズームしていく様子は圧巻である。興味のある人は是非ご覧頂きたい。
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