<がれき処理費詐欺>石巻市長の問責可決
石巻市議会は6日、臨時会を開き、東日本大震災のがれき処理業務委託費の詐欺事件をめぐり、亀山紘市長に対する問責決議案を賛成多数で可決した。決議に拘束力はないが、亀山市長は臨時会後、「真摯(しんし)に受け止める。今後は大災害時もチェックできる体制を整えることが必要だ」と述べた。
決議案は最大会派「ニュー石巻」の議員が緊急動議で提出。採決は賛成16、反対13だった。
事件は、2011年4月にボランティア団体が実施したがれき処理作業を会社でやったように見せ掛け、市から委託費1218万円をだまし取った疑いで、同市の建設会社社長伊藤秀樹容疑者(52)が逮捕された。
決議案は、議会が調査特別委員会(百条委員会)を設置し、12年9月に告発していたとした上で、市は疑惑解明に消極的だったと指摘。市長に対し、早急な真相解明と市民と議会への納得のいく説明を求めた。
臨時会の緊急質疑で議員側は、市の告訴がことし10月となったことなどを批判。亀山市長は「警察や弁護士と相談してきたが、客観的な証拠がなかった」と釈明、「不正を見抜けなかったことを反省し、市民に心からおわびする」と陳謝した。
臨時会は石巻漁港荷さばき施設整備事業費など3億2130万円を追加する14年度一般会計補正予算など8議案を原案通り可決、9月11日の豪雨被害復旧費など専決処分3件を承認し閉会した。
2014年11月07日金曜日