【東京、仁川聯合ニュース】韓国・仁川で9~10月に開催されたアジア大会で韓国メディアのカメラを盗んだとして、窃盗罪で仁川地検に略式起訴された競泳男子の冨田尚弥選手(25)が6日、名古屋市内で記者会見し、潔白を主張した。見知らぬ人物からカメラをバッグに入れられたと主張し、代理人の国田武二郎弁護士が当時の状況を詳しく説明した。
冨田選手は9月25日に仁川の競泳会場で韓国メディアのカメラを盗んだとして略式起訴され、罰金100万ウォン(約10万5000円)を納めた。
冨田選手は日本水泳連盟から2016年3月末までの選手登録停止処分を受けた。また「重大な就業規則違反があった」として、契約社員として所属していたデサントから解雇された。
記者会見での主張に対し、事件を捜査した仁川南部警察署の関係者は「監視カメラにスポーツウエア姿の男性がカメラを自分のバッグに入れる場面が映っていた。日本選手団のウエアであることを組織委員会に確認し、日本選手団の関係者に映像を見せたところ、日本オリンピック委員会(JOC)役員の柳谷直哉氏がすぐに男性を冨田選手だと特定した」と説明した。冨田選手を廊下に呼び出して柳谷氏が「カメラを持ち去ったのか」と尋ねると、冨田選手はすぐに認めたという。
この関係者は「冨田選手は最初から容疑を認めており、主張はうそだ。冨田選手を(容疑者と)特定したときから警察での供述が終わるまで付き添っていた柳谷氏が真実を話すべきだ」としている。