大田、パワー全開6発!原監督「マシン打たせたら世界一」
巨人の秋季キャンプが5日、東京・よみうりランド内のジャイアンツ球場でスタート。来季の飛躍を目指す大田泰示外野手(24)が、自慢のパワーでサク越えを連発した。次代の4番候補はフリー打撃で推定150キロの超高速マシンを相手に右翼へ2発。打撃投手からは推定135メートル弾を放つなど、計6発のアーチを披露。原辰徳監督(56)が「マシンを打たせたら世界一」と言う打棒で、外野の定位置奪取へ猛デモを敢行した。
独壇場だった。大田は剛速球を的確にバットの真芯で捉えた。「145、6キロぐらいですかね。うまく振れました」。他のナインが前に飛ばすことさえ苦しんだ、超高速マシン相手のフリー打撃。目が慣れ始めた9球目にまずは右翼へ一発。11球目、打球はライトフェンス奥に隣接する屋外ブルペンに到達した。
思わずうなったのは、一塁ベンチから見守っていた原監督だった。「すごいスイングだなあ。マシンを打たせたら世界一。来季は4番か? ハッハッハッ」。先日、チームとして速球に弱いことを打線の欠点に挙げ、高速マシンを打つ練習を導入。いきなり“天敵”を粉砕したまな弟子に、ニンマリだった。
ド派手なアーチも、やみくもに打っていたわけではない。秋季キャンプ初日。大田は明確なテーマを定めていた。
「ああいう速い球を引っ掛けてはいけない。セカンドの頭上にライナーを打つ意識。そうすれば、ストレートが長く見えるようになり、変化球が入ってきても対応できるようになると思います」。右翼方向へ低い打球を打つことを徹底することで、ボールをしっかりと手元に呼び込む意識を植え付け、1軍のキレのある直球、変化球にアジャストしようとしていた。
すべては来季の定位置奪取のためだ。外野の不動のレギュラーだった長野が今オフ、右肘と右膝のダブル手術を受ける予定。来季開幕に黄信号がともっているだけに、同級生の橋本らとの争いを勝ち抜けば、定位置が待っている。大田は今季、リーグ優勝決定後に2試合で4番を務め、クライマックスシリーズ最終ステージでも途中出場で4打数2安打をマークした。「やることをしっかりとやり、結果を出して監督に使ってもらえるように頑張っていきたいです」と、さらなる成長を遂げるつもりだ。
マシンの後、打撃投手からレフトの防球ネット上部に突き刺す推定135メートル弾を放つなど、左翼に3本のサク越え。最後の一球はバックスクリーン右に放り込んだ。計52スイングで右に左に6発。「1軍の速い投手を打ち返せるように、つなげていけたらいいです」。自身初の開幕スタメンも夢ではない。この日、G球場に響き渡った快音が、来季の快進撃の号砲となる。(中村 大悟)