08年「舞鶴女子高生殺人」逆転無罪の男が殺人未遂で逮捕 知人女性11か所刺す
5日午前8時40分頃、大阪市北区兎我野町のビル2階の一室で、大阪府松原市の吉留博美さん(38)が胸などを刃物で刺され、大阪府警曽根崎署は殺人未遂の疑いで、同市西成区の無職・中勝美容疑者(66)を現行犯逮捕した。中容疑者は2008年に京都府舞鶴市で高校1年の女子生徒(当時15歳)を殺害したとして、09年4月に殺人などの疑いで逮捕されたが、大阪高裁が12年に無罪判決。今年7月に無罪が確定していた。
事件現場はJR大阪駅から東約600メートルの雑居ビルや飲食店が立ち並ぶ繁華街。知人によると、吉留さんは現場のビル内にある宿泊可能なレンタルルームで店長として勤務していた。
曽根崎署によると、ビルの一室から「血まみれの女性が逃げ込んできた」と通報を受けた署員が現場に到着した際、中容疑者は手に刃渡り約10センチのナイフを持っており、血を流した吉留さんが床に倒れていたという。中容疑者はナイフを手放さなかったため、署員が叩き落として取り押さえた。
同署によると、吉留さんは顔や首、胸など11か所に傷があり、中容疑者が殺意を持って何度も突き刺したとみて調べている。吉留さんは一時意識不明になったが、病院で手当てを受けており、重傷とみられる。
取り調べに対し、中容疑者は吉留さんを刺したことを認めており「金銭トラブルがあった。殴られたので刺した」と供述し、正当防衛を主張している。中容疑者の自宅近くの住民によると「(中容疑者は)何度も金を借りに来るなど生活に困っている様子だった」という。一方、吉留さんをよく知る男性は「(吉留さんは)気が強くて、従業員にも厳しかったようだ。給料もかなり安かったと聞いている」と話した。
また、中容疑者は「吉留さんとは同じ職場で、一緒に働いていたことがある」とも供述。レンタルルームを利用したことがある男性は、1か月ほど前に中容疑者を見かけたことがあったといい「作業をしているように見えたので、従業員だと思った」。また、同時期に中容疑者がビルの付近を歩く姿も目撃されている。
中容疑者は2008年、京都府舞鶴市で高校1年の女子生徒(当時15歳)を殺害したとして、09年4月、殺人などの疑いで逮捕された。11年に1審京都地裁は無期懲役を言い渡したが、大阪高裁が12年に逆転無罪判決。今年7月、最高裁が検察側の上告を棄却し無罪が確定した。中容疑者は無罪が確定する前の昨年8月、大阪市内で起きた窃盗事件で実刑判決を受けており、関係者によると、今年9月末頃出所したばかりだった。