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突然だが、私は「若者」をやめることにした。

いや、40歳なので、もはや若者ではない、はずだ。ただ、社会的にも、精神的にも、肉体的にも加齢のルールが変わる中、いまだに若者なんじゃないかと思ったりもする。平均年令、中位数年齢も45歳くらいだから、一応、それよりは若いということになる。

とはいえ、もう40年も生きているわけで。若者ぶるのは恥ずかしいということを確信した次第だ。

これからは、言動、ルックスなどなど含め、40代を意識することにする。ますます「若き老害」として、老害力を磨くことにした。

同世代の男女諸君、君たちも意識したまえ。我々は既にアラフォーなのだ。

先日のブログにも書いたが、母校の学園祭でプロレス興行に参戦した。写真を見て欲しい。実に懐かしいショットだ。これは、プロレス興行が行われる事務棟前の控室的スペースから兼松講堂を見たものだ。いかにも記念写真に出てくる正面からのショットもいいが、この角度から見るものこそ、私にとっての兼松講堂だ。

ただ、試合に参戦し、私はちっとも若くないことを再認識した。今年はだいぶ体づくりに取り組んだのだが、動けない。スタミナがない。感覚も鈍っている。

普段の仕事でも加齢を感じることがあるが、このように若い人の場に出て身体を動かすと、ますますそう感じた。年をとっていることを認識した。肉体的ではなく、感覚的にも。

ENTERTAINMENT (通常盤)
SEKAI NO OWARI
トイズファクトリー
2012-07-18


いや、自分はまだ若いと思い、その後、ちゃんと音源を持っていなかったSEKAI NO OWARIと

魅力がすごいよ(初回限定魅力的なプライス盤)
ゲスの極み乙女。
ワーナーミュージック・ジャパン
2014-10-29


ゲスの極み乙女の新譜と

1989~デラックス・エディション(DVD付)
テイラー・スウィフト
ユニバーサル ミュージック
2014-10-29


テイラー・スウィフトをiTunes Storeで衝動買いし、何度も聴いた。

ポップミュージックなので、それぞれ楽しめる。ただ、ものすごく共感するかというと、そうではない。激しく聴きこんだ後、結局、いつもの通り、坂本龍一やユーミンを書斎で流した。

そして、自分がしてしまった行為の痛さに、どこにもいられない気分になってしまった。

アンチエイジングなる取り組みがあるけれども、それでも人は年を取る。感覚も古くなっている。

ふと、気づいた。自分がサブカルっぽいものを理解している風に、若い人との飲みで話していたことが全部すべっていたことを。

ガンダムや北斗の拳の話を、何度したって無駄だ。ジョジョと言ったところで、彼らはジョナサンの活躍を知らない。ミスチルやドリカムは知ってそうで、どうせ新しい曲だ。アラフォー女子もOliveの話とかしても、若い人にはうざいだけだぞ。1年に1回くらい、むしょうにストリートファッションをしたくなり、買い漁るのだが、似合わないことは彼ら彼女たちが一番気づいていたのだろう。

自分が単なる中年であることを理解した次第だ。

いや、周りのアラフォー男女たちも、自分たちは年をとっているし、精神的にも肉体的にも中年だということをもっと受け入れるべきだろう。

たしかに、昔の40歳に比べると、若い風かもしれない。身も心も。とはいえ、いまは2014年である。昔と比較してもしょうがない。あらゆる身分証明証を見ても、私たちがアラフォーであることは、ちっとも揺るがない。

若い人の文化を研究することも、理解をしめすことも、それは悪いことではない。「若者の気持ちは、若者にしかわからない」というのは、正しそうで、華麗にアカデミズムやジャーナリズムを否定している。

ただ、自分たちはアラフォーなのであることは揺るぎないということをもっと受け入れるべきだ。

私は「若者」をやめた。これからは、年齢相応を意識しよう。

ただし、2014年の40歳なので、それなりに、昔の40歳よりも若いのだけど。

忘年会シーズンが迫ってきた。アラフォー男女諸君、タケちゃんマンやブラックデビルの真似をしても受けないぞ。小島よしおのそんなのかんけーねーをしたってそうだ。かといって、EXILEの真似も痛い。

ひたすら上に媚び、下の世代の芽を摘むことも、立派な保身術だ。私は上の世代と下の世代をつなぐ役割をしたいのだが、実際は前者のようなことをやっているかもしれない。

まあ、いい。

いくらアンチエイジングだ、加齢のルールの変化だと言ったところで、自分たちがアラフォーであることを、まず受け入れようではないか、同世代のアラフォー男女諸君。

さあ、今日も佐野元春の”SOMEDAY”を聴きながら出勤しよう。わざわざSEKAI NO OWARIを聴く必要はないのだ。人生は有限だ。

行こうぜ、満員電車の向こうの世界へ。

アラフォー男子の憂鬱 (日経プレミアシリーズ)
常見 陽平
日本経済新聞出版社
2013-12-10


この本もよろしく。

今日が、同世代の元リク著者、おおたとしまさ氏との定例飲み会太陽会であることも、偶然のような必然だろう。

同世代忘年会でもしますかね。