Updated: Tokyo  2014/11/06 00:35  |  New York  2014/11/05 10:35  |  London  2014/11/05 15:35
 

米株式相場の次の展開、歴史を振り返っても答えは見当たらず

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  11月4日(ブルームバーグ):「歴史を振り返ると」で始まる文章は懐疑的な目で読むべきであることが、歴史に示されている。

例えば、米連邦準備制度理事会(FRB)のバランスシートを4兆5000億ドル(約511兆円)に膨張させた債券購入プログラムの終了に伴う市場の影響について教科書では何と説明されているか、歴史好きの友人に質問するとしよう。答えはもちろん「404エラー」だ。インターネット上に該当ファイルが存在しない時に表示される「ファイルが見当たりません」というものだ。

だが、これは大きな問題として浮上している。市場に影響し得る変数としては、議会勢力図の変化などがある。ほかにもアメリカン・フットボールのフィラデルフィア・イーグルスがシーズン途中でクオーターバック交代を余儀なくされた状況といった遊び半分の要素もあるが、イーグルスの状況についてまだ誰も分析していないため、ここでは中間選挙に関して歴史を振り返ってみることにする。

投資指南書「ストック・トレーダーズ・アルマナック」によれば、過去65年で中間選挙が実施された年の10-12月(第4四半期 )の株価上昇率は平均で8%。次の四半期もこれにほぼ匹敵する値上がりが続き、この2四半期の平均上昇率は16%と、選挙サイクルでは最良の2四半期の組み合わせとなっている。

共和党勝利

さらに詳細を振り返ると、共和党が4日の中間選挙で上下両院の多数派になる結果が、株式相場にとってベストであることが歴史に示されている。

S&PキャピタルIQの株式ストラテジスト、サム・ストーバル氏によれば、1945年以降、共和党が議会を制し民主党出身大統領と対立する状況では、S&P500種株価指数は暦年ベースで平均15.1%上昇した。公平を期すために言うと、これは共和党が大統領職と議会を制した時期のリターン(15.07%)にほぼ等しい。

一見したところ、目覚ましい記録に聞こえる。しかし、ストーバル氏もリポートで指摘するように、大統領が民主党系で議会多数派が共和党だったのは1945年以降、8年間にすぎず、大量のデータがあるとは言えない。

ストーバル氏のリポートによると、民主党出身の大統領の下で議会が割れていた状況は45年以降でわずかに4年間で、リターンは平均で13%。民主党が大統領職と上下両院を制した22年間の平均リターンは9.8%だった。

BTIGのチーフストラテジスト、ダン・グリーンハウス氏は顧客向けリポートで、「中間選挙年は非常に多くの方法で分析されており、合理的に推論することが困難になっている」と指摘。「誰かのデータセットを統計的に重要だとわれわれが分類することはほとんどない」と付け加えた。

言い換えれば、歴史が示すのは一部の歴史的データは他のデータよりも価値があるということにすぎない。

原題:What Does History Suggest Stocks Will Do Next? Error: NotFound(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Michael P. Regan mregan12@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Chris Nagi chrisnagi@bloomberg.netMichael P. Regan

更新日時: 2014/11/05 11:49 JST

 
 
 
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