4日の参院予算委員会の集中審議では、安倍政権の経済政策「アベノミクス」が論戦の焦点になった。野党側は日経平均株価の上昇は国民生活の向上につながっていないとして「バブルを作ってどうするのか」などと批判。安倍晋三首相は「大きな資産効果をよび、消費に結びつき、経済成長にプラスになる」と訴えた。
民主党の桜井充前政調会長は「株価上昇のどこにプラスがあるのか。国民生活が良くなっていると思うのか」と首相に疑問を投げかけた。株高の要因に、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用比率を見直して株式の比率を高める政府方針があると指摘。「このようなやり方で国民の財産を守れるのか」と述べ、公的年金の資産が目減りするリスクを問題視した。
首相は「デフレから脱却する政策を掲げ、成果を上げている。局面が変わり、新しい状況におけるポートフォリオ(資産構成割合)を考えるのは当然だ」と反論。さらに「(民主党政権の)2012年の暗く重い空気がたちこめていた状況を私たちが変えたのは事実だ。我々が政策を進めてから資産効果で消費を引っ張った」と強調した。
桜井氏は日銀の追加緩和についても、急激な為替変動などを引き起こすとして「おかしなやり方だ」と切って捨てた。首相は「おおむね好感を持って迎えられているのではないか」と評価した。
急激な円安も論点となった。野党側は原材料価格の高騰を招き、中小企業の収益を圧迫しているとして「アベノミクスの副作用」と批判した。首相は円安対策をとると表明した上で「安倍政権になって輸出の減少傾向は止まった」と力説。「円高が怖いのは根っこから仕事がなくなることだ。円高で日本では製造業(の拠点)が失われていた」と訴えた。
首相は今春の賃上げ率が15年ぶりに2%を超えたと指摘。桜井氏は「物価上昇に追いつくほどは賃金が上がっていない。国民生活は厳しくなっている」と批判した。
新党改革・無所属の会の平野達男氏も「給与がぐんと上がっていく。そんな状況が簡単に出てくるのか」と疑問を投げかけた。首相は賃上げについて「しばらくは(物価上昇の)後追いになっていく。なるべく追いつき、追い越すようにしたい」と答えた。
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