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Tony Robbins: Why we do what we do(後編)

同じ映画を2度観てしまうのはナゼ? 人をコントロールする6つの欲求

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同じ映画を2度観てしまうのはナゼ? 人をコントロールする6つの欲求
人間のニーズは6つに分けられ、その優先順位によって”人生の地図”が描き換えられる–欧米の芸能界からスポーツ界、政界まで、幅広いジャンルの顧客から師事を受けるメンタリストのトニー・ロビンス氏が、人の欲求、そして感情をコントロールするためのヒントを語りました。(2006より)

【前編】「意味が感情をつくり、感情が行動をつくる」 著名メンタリストが語る、運命を決める”決断”の正体

【スピーカー】

【動画もぜひご覧ください!】
Tony Robbins: Why we do what we do

人間が持つ6つのニーズ 「確実性」と「不確かさ」

トニー・ロビンズ氏(以下、ロビンズ):繰り返します。私は人間には6つのニーズがあると思います。簡潔に6つのニーズを挙げてみましょう。

1つ目は、確実性です。これは目標や願望とは違います。これは普遍的なのです。誰もが痛みを避けるため、少なくとも心地良くいられるように”確実性”を必要とします。どうやってそれを手に入れられるでしょうか? 全員を支配しますか? 技術を磨きますか? あきらめますか? タバコを吸いますか? 皮肉なことに、誰でも確実性を必要としますが、健康のこと、子どものこと、お金のことなど、確実性がないとあまり考えられなくなってしまうのです。

もし天井が落ちてくるかもしれないとなれば、講演なんて誰も聞きませんよね。でももし確実性を手に入れたとして、私たちはどう感じるのでしょうか? 何が起こるかわかっているし、いつ起こるか、どうやって起こるかもわかってしまいます。

どう感じると思いますか? 退屈で退屈で仕方がなくなるでしょう。そこで神は、無限の叡智で、私たちに2つ目のニーズを与えたのです。それが”不確かさ”です。私たちは多様性を必要とします。サプライズも必要です。サプライズが好きな人がいますか? いたら「はい」と言ってください。 

会場:はい。

ロビンズ:嘘つき。みなさん、自分が欲しいサプライズが好きなんでしょ。

(会場笑)

欲しくないサプライズを、みなさんは”問題”と呼ぶのです。でもそれも必要なのです。多様性も大事です。みなさんは、1度見たことのある映画をレンタルしたことはありますか? やったことがある人はいますか? もっと楽しい人生を過ごしなさい。

(会場笑)

なぜそんなことをするのでしょう? 以前に本を読んだり、映画を観たりして、それが良い映画だと確実に知っていて、長い間観ていなかったから、内容を忘れ、多様性があることを期待しているのです。

愛と暴力

3つ目のニーズは、重要性です。私たちはみな、自分が重要で、特別で、他とは違うと感じる必要があるのです。お金を稼ぐことでそれを実現することができます。またはスピリチュアルでいることでそれを実現することもできます。誰も知りたくないような場所に、タトゥーやピアスをすることで実現することもできます。手段は何でもいいのです。

でももし、バックグラウンドもなく、文化も信念もリソースも高い処理能力もなければ、一番手っ取り早い方法は、暴力です。もし私が治安の良くない地域であなたの頭に銃を突きつければ、私は即座に重要になります。0から10でどれほど重要になるでしょうか? 10です。どれほどの度合いで私は反応を得るでしょうか? 10です。

不確かさはありますか? 次に何が起こるか、誰が知っているでしょうか? ある意味興奮しますよね。まるで洞窟の中に入っていろいろなことをするかのようです。多様性があり、不確かですよね。そして重要ではありませんか? だから自分の命を懸けるのです。だから暴力はずっと存在し、もし人類として意識が変わらない限り、これからもなくならないのです。

たくさんの方法で重要性を得ることができます。でも重要であるためには、他と同じではダメなのです。

私たちが本当に必要なものは、つながりと愛です。それが4つ目のニーズになります。私たちはみな、それを欲しがります。多くの人はつながりだけで満足します。愛は怖いものだからです。傷つきたくないからです。みなさんの中で恋愛関係で傷ついたことがある人はいますか? いたら「はい」と言ってください(笑)。……手を挙げない人は、他の問題がありますね。みなさん、また傷つきます。このポジティブな講演に来てよかったと思いませんか?(笑)。

でも、私たちがそれを必要としていることは真実です。親密な関係、友情、祈ること、自然の中を歩くことでそれを実現することができます。もしそれでも不可能な場合は、犬を飼うといいですよ。猫じゃなくて犬を飼ってください。犬は5分離れていただけで、6カ月ぶりに会ったような反応をしますからね(笑)。

これらの4つのニーズは、誰でも満たす方法を見つけることができるものです。もし自分に嘘をついたとしても、多重人格である必要があります。この最初の4つのニーズを、「人格の必要性」と私は呼んでいます。

成長と貢献

最後の2つは、「生命力の必要性」です。ここに満足感が関係してきます。最初の4つからは満足を得ることはできません。喫煙、飲酒など何でもして、最初の4つのニーズを満たす方法を見つけることはできますが、最後の2つは不可能です。

5つ目のニーズは、成長しなければいけないということです。みなさん知っていますね。もし私たちが成長しなければ、どうなるか? もし恋愛関係が成長していなければ、もしビジネスが成長しなければ、もしあなた自身が成長しなければ、どんなにお金を稼いでも、友人が何人いても、愛する人が何人いても、最悪の気分です。そして私たちが成長する理由は、価値を与えるためだと私は思います。

なぜなら、6つ目のニーズは貢献することだからです。陳腐に聞こえますが、私たちはみな、人生は与えることだと知っています。私たちはみな、人生は自分のものではなく、”私たち”のものだと知っています。この文化がその証拠です。この部屋にいるみなさんが知っています。それは素晴らしいことです。

ニコラスが100ドルのコンピューターの話をしたとき、もっとも興奮したことは、彼は天才でしたが、使命を得たということです。彼の中の変化を見ることができ、それは美しいものでした。その使命は他の人に感動を与えることができます。

200万人に食事を提供……ロビンズ氏が求めたニーズとは?

私自身が体験したことをお話します。私の人生に感動を与えたものは、私が11歳の感謝祭の日に起こりました。お金もなく、食べるものもなく、飢え死にするところでしたが、私の父はめちゃくちゃでした。私の母は父にそれを伝えていました。そして誰かが私たちの家のドアの前に食べ物を運んでくれたのです。

私の父は3つの決断をしました。簡潔に覚えています。彼の焦点は「これは施しだ。どういう意味だろう? 私に価値がないということだ。しなければいけないことは何だろう? 家族を捨てることだ」でした。そして彼は実際にそれをしました。私の人生でも最もつらい時期でした。

私も3つの決断をしました。そしてそれは私の人生を変えました。私は「集中しろ。そこに食べ物がある」と自分に言い聞かせました。すごい考え方ですよね。

2つ目は私の人生を変えたもので、私を人間として形成したものです。「誰かからの贈り物だ。誰からかはまったくわからない」。私の父は常に「誰も他人のことなど気にしない」と言っていました。そしてある日突然、知らない人が、何の見返りもなく、私たち家族に食べ物を与え、私たちを心配してくれたのです。

そして私はこう考えました。「他人が心配してくれるということは、どういう意味だろう?」そして、もし他人が私と私の家族の世話をしてくれるなら、私はその人たちを大切にすると決断したのです。何をしようか? 何か変化をもたらせることをしよう。

だから私は17歳のときに、感謝祭の日に行動に移しました。お金をためて2つの家族に食事を与えることが何年も間、私の目的でした。人生で1番楽しいことで、感動的なことでした。そして次の年は4つの家族に食事を与えました。私がしていることを誰にも話しませんでした。その次の年は8つの家族でした。見返りを求めてやっていたわけではありません。

でも計8家族に食事を与えたあと、私は思ったのです。助けが必要だと(笑)。

(会場笑)

私は何をしたでしょうか? 友人を誘い、会社を作り11の会社にまで拡大し、基金を立ち上げました。昨年は35か国200万人の人に食事を提供できたと、誇りを持って発表できます。感謝祭やクリスマスなどに、世界中のたくさんの国で。素晴らしかったです。

(会場拍手)

ありがとうございます。自慢するために言うわけではありません。人間を誇りに思うから言うのです。みんなが貢献することに興奮し、口だけではなく、それを経験する機会があったからです。

ニーズの優先順位で書き換わる、人生の地図

時間が迫ってきました。最後に、あなたを形成する目的は人によって違います。私たちは同じニーズを持っていますが、確実性を求めたり、不確かさを求めたりします。それが最も重要なことですか?

(会場にいた元副大統領のアル・ゴア氏を指さし)この人は確実性を求める人なわけがありません。いくつもの洞窟を登ってきたのですから。それとも重要性や愛に動かされるタイプですか? 私たちはみな、6つのニーズが必要です。でもどれが最重要かが、あなたを違った方向へ導くのです。そしてその方向の先には目的地、運命があるのです。

2つ目は地図です。目的地への行き方を示してくれるシステムだと考えてください。ある人の地図は「自分の命にかえても人の命を救う」というものです。消防士が持っているでしょう。他の人のそれには「目的のためには人殺しもする」と書いてあります。両者とも同じ「重要性」を満たそうとしていますよね? 両者とも、神を讃え家族を尊敬したいと思っていますが、違った地図を持っているのです。

異なる信条が7つあります。時間がないので、今ここで全部を説明することはできません。最後の要素が”感情”です。地図の一部は時間です。ある人にとっては、100年が長い時間ですが、他の人にはとっては、3秒でも長い時間になります。……これは、今私に残されている時間です(笑)。

最後の言葉はあなたたちに降りかかります。目的を持ち、地図を得たとします。私はGoogleを使いません。Macが大好きだからです。今のところGoogleはMacには向いていません。何人がMapQuestを使うという間違いを犯したことがありますか?(笑)。これを使うと目的地に着けません。自分の信条が、あなたが目的地に着くことはないと保証することを想像してみてください(笑)。

人は普段、12個の感情しか持たない

最後は感情です。私が感情について言えることは、英語には6,000もの感情を表す単語があるということです。ただの言語表現です、言語によってそれは変わりますね。

2万人の人……まあ1,000人でも構いませんが、彼らに1週間で経験した感情を書き出してもらったとします。良い感情も悪い感情もです。何個の感情があると思いますか? 12個以下です。これらの半分が「気分を害する」というものです。ということは、良い気分は5つか6つということになりますね。「幸せ、幸せ、興奮、最悪、イライラ、イライラ、参った、意気消沈」といった感じです。

何があっても最終的には怒っている、という人。または何が起ころうとも、幸せでいる方法を見つけられる人。こういう人を知っている人は何人いますか?

9.11で生まれた悲しいドラマ

この話で終わりにします。9.11テロが起こっとき、私はハワイにいました。45か国から来た2,000人の人と一緒でした。私たちは4つの言語に翻訳しながら1週間に及ぶプログラムの最中でした。前日は「感情の修得」についてのプログラムをやっていました。私は計画も立てておらず、花火などをしながら–私はそういうクレイジーで楽しいことをよくやるんですが–、計画自体はあったのですが、私はいつも計画通りにいかないのです。

そして突然私は「人はいつ本気で人生を生き始めるのか? 死に直面したときだ」と言いました。そして、もしハワイを離れることができず、9日後に死ぬとしたら、誰に電話をしますか? 何を言いますか? 何をしますか? という話を始めました。ひとりの女性がそのセミナーに来たとき、彼女は元カレを亡くしていました。誘拐され、殺害されたのです。彼女の新しい彼氏は彼女との結婚を望んでいました。でも彼女は拒否したのです。

彼は「もしハワイのやつに行くなら、僕たちは終わりだよ」と言いました。そして彼女は「私たちは終わりね」と応えたのです。その夜、セミナーが終わったあと、彼女は彼に電話をしメッセージを残しました。本当の話です。彼は貿易センタービルの最上階で働いており、職場に「愛してるわ。あなたと結婚したいと思っていることを知っていてほしいの。私が馬鹿だったわ」というメッセージを残したのです。

彼が貿易センターの最上階から彼女に電話を返したとき、彼女は寝ていました。ハワイでは午前3時だったからです。彼は「これがどんな意味を持つか伝えきれないよ。どう伝えたらいいのかわからないけれど、君は僕に最高のプレゼントをくれたよ。僕はもうすぐ死ぬのだから」と言いました。彼女はその録音を私たちに聞かせてくれました。

彼女はのちに、ラリー・キングの番組にも出演していて、そこでキング氏は「いったいどうして2回もこんな目にあうのかと思っているでしょう。私が言えることは、これが神のメッセージに違いないでしょうということです。これからは毎日全力で生き、あなたのすべてを愛しなさい。何にもそれを邪魔させてはいけません」と彼女に言っていました。

「9.11は報い」と話した男性のその後

私のセミナーで彼女が話し終えると、ある男性が立ち上がり「私はパキスタン出身です。私はイスラム教徒です。あなたの手を握り、お気の毒だと言いたいですが、率直に言ってこれは報いです」と言いました。

もう時間がないので最後まで話すことができません。あと10秒です。あと10秒で終わりましょう。(TEDtalksに)敬意を表したいので10秒だけです。

私はその男性をステージ上に呼びました。ニューヨークからきた貿易センタービルで働く男性と一緒にです。そこには200人近くのニューヨーカーがいたからです。50人以上が会社、友人を亡くし、鉄のようなある女性は30人もの知り合いを亡くしました。私は「何に焦点を当てますか? これは何を意味し、これから何をしますか?」と問いました。

そしてグループを作り、もし今日誰も失っていなければ、あなたの焦点は誰かのために何かをするということになりました。そしてある女性が立ち上がり、とても憤慨し叫んだり、怒鳴ったりしていました。でも彼女はニューヨーク出身ではなかったのです。アメリカ人でもなく、ここにいる誰のことも知らないのです。私は「いつもそんなに怒るのですか?」と聞きました。彼女は「はい」と答えました。

罪のある人は罪を、悲しい人は悲しみを感じました。わたしは2人の男性を呼び、「間接的交渉」と呼ぶものをやってもらいました。家族が現地にいて、もしその日に仕事に行っていれば死んでいたユダヤ人の男性と、テロリストになりたいとはっきりと意思表示をした男性の2人でした。融合が起こり、それは録画されています。ご覧になりたい人にはお送りします。私が話すよりも、本当に起こったことをしっかり見ることができます。

その2人は団結しただけではなく、自身の信条、世界のモラルも変えたのです。彼らはもう4年も一緒に、モスクやシナゴーグ(ユダヤ教の協会)を通して平和活動をしています。そして彼は本も書きました。「My Jihad, My Way of Peace(私のジハード、私の平和への道)」という本です。人は変わることができるのです。

私がみなさんに勧めることは、頭の中に張り巡らせれているものを探求するということです。ニーズや信条、感情などあなたをコントロールしているものをです。理由は2つあります。あなたはもっと与えることができ、達成することもできます。私たちはみな、それを望んでいます。与えてください。それで満たされることができるからです。

そして2つ目は、理解するだけでなく評価できるようにです。理解することは知性で、考え方です。他の人を動かしているものを評価するためです。それが私たちの世界が変わることのできる唯一の方法です。

神のご加護を。ありがとうございました。この講演が役に立つことを願っています。