ドラねこ書店 おすすめの本63
ちわ!お久しぶりです。(*´∀`*)
皆さんおもしろい本、読んでますか?おいさんです。
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なんだかんだで一ヶ月くらい更新してなかったんですね、この「おすすめの本」
確かにわしは普段から色々な本を読んでいるんですがここ最近おもしろい本に出会えなくてことさらリライトとiPadAir2のことばかり書いていました。
でも今回は、最近読んだ本の中で一番おもしろかった本について語ってみたいと思います。
絶望の国の幸福な若者たち 古市憲寿
格差社会のもと、その「不幸」が報じられる若者たち。だが、二〇一〇年の時点で二〇代男子の六五・九%、二〇代女子の七五・二%が現在の生活に「満足」し ている!これまでの若者論を覆す、「幸せ」を感じている若者の正体を徹底的に取材した最注目の若き社会学者が満を持して立ち上げる、まったく新しい「若者 論」。佐藤健(俳優)との特別対談も収録。
「絶望の国の幸福な若者たち」という本を読んだ。
なかなか刺激的なタイトルである。
この本を読む前は、
「なんか石田衣良が書いたみたいな本だなぁ…(;´∀`)」
と思っていたが、読んでみるとなるほど意外とおもしろい。
ワシ自身、実は若者であるw(わしなんて一人称を使っているけどw)
そんなわしが「今の若者とは」みたいな若者論をTVなんかで観ている時はいつも違和感を覚えたりしていた。
例えば今年の前半に流行った「マイルドヤンキー論」なんかがNHKで取り沙汰されたりしていたけど、そうしたTVなんかで語られる若者というものとわしらとはどこか遠い別の存在みたいに思えたからだ。
それでは若者であるわし自身が、「では若者とはどんなものなのか?」と聞かれてもなかなか「こうだ」という答えみたいなものは出せない。
なんとなくわしが考える若者と世間の若者にギャップがありすぎて、また世の中にはわし以外の色んな若者がいることがなんとなくわかってしまっているので一概に答えることができないからだ。
そんな当の若者ですら、「現在の若者」というものを語ろうとすると当惑してしまうのに、TVその他メディアなどで見られる若者論は非常に断定的に若者というものを語っているように思える。
そうしたメディアの姿勢にわし以外にも違和感を覚える若者はきっと多くいることだろう。
そんな若者論が多い中、
この本だけはわしの腑に落ちるところがたくさんあるように思えた。
それはすなわち「若者」という言葉自体を「疑え」ということであった。
作り上げられた妄想(フィクション)としての「若者」
この本の古市氏は、まず若者という言葉自体、実は最近になって作られた言葉であると指摘している。
もちろん若者という言葉自体昔からよくあるが、その「使われた方」が定着してきたのは本当に最近になってきてからだという。
わしらみたいな若者は、「若者」という言葉自体、
昔からよく使われていたみたいに思っていたが、著者によるとどうもそうではないらしい。
そうしたまず「若者」というものはなんなんだろう?というところから考えていくと、メディアなんかで取り上げられている若者というものが、実は一部の若者でしかないということがよくわかる。
嫌消費者としての若者論
近頃の若者は車を買わないだとか、近頃の若者は消費をしないだとか、わし自身そうしたことが半ば罪であるような言説で語られている新聞ないしニュースなどの報道はよく見かけてきた。
しかし、そうした消費者としての「若者」など、
まさしく作り上げられた若者であるということが本書を読んでいくと、様々なデータとともによくわかる。
要するに、若者は決してモノを買わなくなったわけじゃない。買うモノとそのスケールが変わっただけの話なのだ。
昔ほど自動車は買わない。お酒も飲まない。海外旅行も行かない。だけど「衣・食・住」など生活に関わるモノは買うし、通信費など人間関係の維持に必要なコストはかける。
(中略)
ということは、いつの間にか消費者を躍らせるはずだったマーケターや広告会社たちが、かつて自分たちの作り出したフィクションに踊らされている、という皮肉な構図が「若者がモノを買わない」論の真相である。p94
本書を読んでいて一番わし自身腑に落ちたのはここらへんだ。
確かにわしも地方に住んでいるが車は買わずに親が乗っていた古いクルマを乗り回しているし、お金があっても新しいクルマを買いたいとは思わない。
でもだからと言って消費を決してしないかといえばそうではないし、
現にわしはiPadAir2なんかも買っている。
よくメディアなどで「最近の若者は〇〇を買わない」というのは、
ただ単純にそうした報道を書いている「おっさんたち」と現在生きている「若者たち」の消費に対する興味の違いが、「若者の消費離れ」なんて言われているのだろう。
そういう意味では現在に若者たちがどうしても手に入れたいと思うような商品がもう巷には現れなくなってしまっているのかもしれないな。
なんつったって、
生まれた頃からありとあらゆる物質に囲まれた生活をしているんだもの。むしろそうした世代には逆に「モノがない生き方」の方が清々しく、そうしたことが最近の「ミニマリスト」という言葉などに現れる、
反・物欲ブームにつながっているのかもしれない。
実は一言では言い表せない若者たち
本書はそれ以外にも、
- 社会貢献したい人は増えているがボランティアは増えていない若者の現状や
- 政治への関心は高まっているが投票率は下がっている若者の政治への無関心の現実。
- 留学生比率はバブル期の2倍以上で実はバブル期よりよっぽど留学しているという話や、
- 20代の7割は生活に満足。40代、50代のほうが幸福度は低いなど、
そうした世間でまことしやかに「定説」のように語られている「若者論」に様々な疑問を呈して検証していく。
この本に書かれていることと著者との間で、わしとは意見が合わないところも多少見られるが、「若者」という漠然としたものを考えようと思った時、この本はそれなりに参考になる本であるように思える。
なので若者たちに何かモノを売りつけたいと思っている「おっさん」たちは、若者というものについて知る際には、この「絶望の国の幸福な若者たち」 を読んでみると意外と役に経つのではないだろうか?www
そんな風に、若者である「わし」は思った。
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