ECB新時代が4日開幕、お祝いはなし-不良債権が喫緊の課題
11月3日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)は4日から、域内銀行の監督責任を担う。ユーロ誕生と同中銀発足以来の大きな権限拡大となるが、お祝いをしている暇はなさそうだ。
ECBの単一監督メカニズム(SSM)は同日から、120の銀行の監督当局となる。この監督機関のスタッフはストレステストで不足額が露呈した銀行資本の調達を監視するほか、資産の質査定で明らかになった9000億ユーロ(約128兆円)近い不良債権の処理にも関わらなければならない。
SSMはダニエル・ヌイ議長の下で直ちに、域内18カ国の銀行監督制度を全域で一貫した制度へと融合させる作業を開始する。同時に、域内銀行に対して危機への備えを強化するよう促す。
ブリュッセルの調査団体、ブリューゲルのディレクター、グントラム・ウォルフ氏は「第1日から大量の仕事がある」として、不良債権への対処や銀行システム再編の必要性を指摘した。
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更新日時: 2014/11/04 07:03 JSTニュース一覧
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