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大飯原発の地震想定 おおむね了承10月29日 17時33分
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福井県にある大飯原子力発電所の安全対策を審査する原子力規制委員会の会合で、関西電力がこれまでより厳しく見直した最大規模の地震の揺れの想定が、おおむね了承されました。
再稼働の前提となる審査の重要な項目の1つが了承されたことになりますが、見直しに伴う補強工事に1年前後かかる可能性もあり、再稼働の時期は見通せない状況です。
大飯原発の3号機と4号機で想定される最大規模の地震の揺れについて、関西電力は当初、700ガルとして対策を取る計画でしたが、原子力規制委員会の審査で想定が甘いという指摘が相次いでいました。
このため、周辺にある3つの活断層が連動した場合や震源がより浅い地震が起きた場合などを想定して、より厳しい856ガルに引き上げ、29日の審査会合でおおむね了承されました。
これで、原発の再稼働の前提となる審査で重視されている項目の1つが了承され、今後は津波の想定などの審査を進めることになります。
新しい規制基準の審査で地震の揺れの想定が了承されたのは、川内原発、高浜原発、玄海原発に続いて4番目です。
しかし、関西電力は、想定の引き上げで設備の耐震性を高める大規模な補強工事が必要になるとしていて、工事に1年前後かかる可能性もあるため、再稼働の時期は見通せない状況です。
大飯原発の3号機と4号機を巡っては、ことし5月、福井地方裁判所が原告の住民の訴えを認め運転を再開しないよう命じる判決を言い渡し、関西電力が控訴しています。