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最終更新:2014年11月4日(火) 19時26分

集団的自衛権で注目、国際的機雷処理訓練公開

 戦争などで使われる機雷、海面の下に仕掛けられ船が接触すると爆発する恐ろしい兵器です。中東ペルシャ湾では機雷処理の訓練が行われ、集団的自衛権で議論となる中、日本の自衛隊も参加しました。一方、アメリカ軍は特殊な訓練を受けた動物をつれてきました。

 44か国から38の船舶が参加し、過去最大規模となった中東ペルシャ湾での掃海訓練。機雷の処理のほか、港や海上の施設への攻撃に対応する演習が行われています。

 海上自衛隊から派遣された掃海艦「やえやま」。遠隔操作で機雷を確認・爆破する装置を使って訓練を行っています。

 「非常に日本にとって重要な場所に来ているというふうに感じています」(海上自衛隊第51掃海隊司令・吉田圭司一等海佐)

 機雷を停戦の前に除去する行為は武力行使になるため、集団的自衛権の行使に当たるとされています。1991年の湾岸戦争の際、自衛隊は、停戦の後に機雷処理に参加しました。安倍政権はこれを停戦前K$b9T$($k$h$&=8CDE*<+1R8"9T;H$NI,MW@-$rGE@$K$J$C$F$$$^$9$,!&!&!&

 「政府での検討・国会審議等を踏まえて与えられた責任と権限の中で活動していく所存です」(海上自衛隊第51掃海隊司令・吉田圭司一等海佐)

 今回の訓練では、機雷を発見するヘリコプターや無人で機雷を探知するボート、また、掃海中に近づく敵を警戒する無人機なども公開されました。その中で、一風変わった「兵器」が参加していました。

 訓練に参加しているのは人間だけではありません。アシカです。50年以上の歴史を持つアメリカ海軍の「海洋哺乳類プログラム」。このアシカを使って海から近づく不審者を捜索、発見します。

 アシカが背負っているのはGPS装置で、不審者を発見するとボートに戻って知らせ、その後、信号を発する足枷を目にもとまらぬ速さで標的にはめます。

 「アシカは暗視能力も音の探知能力も高く、濁っていたり騒がしかったりするエリアでも、とても器用に動き回ります」(アメリカ海軍海洋哺乳類プログラム・ワイスマン氏)

 今回の国際訓練を主導するアメリカ軍の幹部は、機雷や海賊といった従来の脅威だけでなく、海からのテロを想定した訓練も重要性を増していると説明します。

 「この近くでは、さまざまな船や飛行機がそれぞれバラバラに動いています。それらの1つが悪意を持って洋上の石油施設などの標的に接近するのは極めて容易だと考えます」(アメリカ海軍・マクセイ大佐)

 イランによる海峡封鎖の脅しや、ソマリア沖の海賊から「イスラム国」なども念頭に置いたテロへ・・・。中東の海域での脅威の形は、様々な顔を見せながら変化していきます。(04日15:22)

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