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「3時間で十分」海外ガイドブックに酷評される奈良の「大仏商法」…8時に閉まる「夜の観光」活性化できるか
市は「『夜を楽しむ』という部分が奈良観光には欠けている」とし、重要なコンテンツと位置づける奈良町の「夜の活性化」のカギは元林院と設定。近畿日本鉄道の山口昌紀会長や画家の絹谷幸二氏ら有識者4人と、仲川げん市長による「元林院懇話会」を立ち上げ今月15日、初会合を開いた。
仲川市長は「奈良は外国のガイドブックには『3時間で十分』と書かれ、通過する観光地になっている。『シカと大仏しかない』とされる現状を脱却したい」と意気込むが、効果的な打開策はまだ見えない。
活性化策の第一弾としては、国内外から多くの観光客が訪れる9月の「なら国際映画祭」に合わせ、お座敷体験や日本舞踊上演などを実施する方向で検討している。
市の担当者は「奈良の街は、頑張って商売しなくても季節を問わず観光客が訪れるからか、『大仏商法』といわれる特殊な環境。店が開いてないから観光客が宿泊しないのか、客が来ないから閉めるのか分からないが、悪循環になっていることは間違いない」と話している。