2014年11月4日13時26分
日亜化学工業(徳島県阿南市)は4日、元社員で、ノーベル物理学賞の受賞が決まった中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)について、「すでに退職された方で、何かをお願いするような考えは持っておりません」とのコメントを発表した。
中村教授が3日、今年度の文化勲章親授式後、日亜と「過去は忘れて仲直りしたい」と記者会見で述べたことを受けた。中村教授は日亜在籍時、受賞理由となった青色発光ダイオード(LED)の効率的な製法を開発。だが、発明の対価を巡って日亜と裁判で争い、最終的に約8億円を受け取ることで和解した。
日亜は「弊社に対する深い感謝を公の場で述べておられ、それで十分」などとした。中村教授は日亜の小川英治社長との面会も希望しているが、「貴重な時間をあいさつなどに費やすことなく」として、やんわりと断った。コメントは「賞に恥じないよう専心、研究に打ち込まれ、物理学に大きく貢献する成果を生みだされるようお祈りしております」と結んでいる。
日亜化学によると、4日午前の時点で中村教授から直接の連絡などは来ていないという。
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