ロンドン=星野真三雄
2014年11月4日01時49分
ロンドン中心部に残るバタシー石炭火力発電所跡地で、巨大な再開発が進んでいる。英国のロックバンド、ピンクフロイドのレコードジャケットに使われ、ロンドン名物となった発電所。閉鎖から30年手つかずのままだったが、白い煙突とれんが造りの外観を残しつつ、複合商業施設に生まれ変わる。
バタシー発電所は1929年に着工、83年に運転を停止した。長く放置された理由の一つは、保存運動が高まったことだ。古い建造物を大切にする英国では工場ですら保存対象になる。当初はバタシーを遊園地などに衣替えする計画もあったが、開発費の不足もあいまって進まなかった。
経済危機にも翻弄(ほんろう)された。06年にアイルランドの企業が購入して再開発しようとしたが、財政・金融危機の波をかぶって頓挫。12年にマレーシアの政府系ファンドなどに買われ、アジアや中東の金融機関の融資を受け、ようやく再開発にこぎつけた。
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