為替水準にコメントしない、日銀緩和の主目的はデフレ脱却=財務相
[東京 4日 ロイター] - 麻生太郎財務相兼金融担当相は4日、閣議後の会見で、日銀の追加緩和決定後、ドル/円が一時114円台まで急伸したことについて、為替の水準にはコメントしないと述べた。また量的緩和政策の主目的はデフレ不況からの脱却であり、円安は副次的なものとの見解を示した。
量的緩和政策の狙いについて、麻生財務相はあらためて「デフレ不況脱却が金融緩和の主たる目的。それに伴って起きた円安は副次的なもの」と述べ、緩和強化が円安誘導ではないことを強調した。
そのうえで「円安になると輸出関連企業には良い影響が出るが、他方、輸入物価上昇になることには配慮しなければならない」と述べ、年内にまとめる経済対策では、円安進行に伴う原材料価格の上昇に配慮する考えを示唆した。
<地銀経営統合、「驚きはない」>
横浜銀行(8332.T: 株価, ニュース, レポート)と東日本銀行(8536.T: 株価, ニュース, レポート)が経営統合する方針を固めたとの一部報道については、個別行の統合問題にはコメントしないと述べた。
地銀統合の動きについては「人口減少のなか、いろいろな形の経営を考えなければ地銀経営は難しくなると言ってきた。いろいろな動きが出てきていることは驚きではない。あり得る」と語った。
(吉川裕子 編集:山川薫)
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